台北歴史散歩の旅 (14) 市内中心部

この日の散歩は「林森公園」から。ここは7代目の台湾総督だった明石元二郎が埋葬されていて日本人の公共墓地として使われていた場所。その後再開発されて公園となっている。



なんでも、明石元二郎が台湾に埋葬されたのは本人の遺言で、台湾総督を務めた人の墓なので当時の日本政府も普通の墓にしておく訳にはいかないと神社仕立てにして鳥居までつくったとのこと。その後、公園となった際に明石さんの遺骨は別の墓へと移されて、鳥居はニニ八公園の片隅へ移されているという話を聞いていた。ところが公園へ行ってみると鳥居が戻されていた。 経緯は分からんけど、今は公園内のオブジェのように大小2つの鳥居が並んでる。

公園から林森北路を南下して長安路との交差点にあるのが「中山基督長老教会」。台北市内には台湾風の廟や日本統治時代の西洋風の石造りの建築物は多々あるけど、西洋風の木造建物はめずらしい。なんでも、この教会は日本人信者の手によって建てられてらしいが、日本統治が終わったあとでもちゃんと存続しているところが仏教寺院と違うところ。

長安東路を西へと進み、中山北路を超えると「林田桶店」の建物があった。煉瓦造りの風格のある建物で、角の正面はカフェになっている。

「林田桶店」は建物の向かって左側にあったが年季のはいった看板が見える。歩道へ張り出した部分の天井も木製で鄙びたええ感じ。この日が週末だったためか、店は閉じられていた。中を見たかったので残念。

「林田桶店」から長安西路を隔てた北側に「中山市場」がある。市場といっても、ビルの中に入っていて、外からだとスーパーマーケットと見たところ変わらない。

しかし、中へと入ってみるとやっぱり市場。地元の人が肉、魚、野菜なんかを買いに来ている。食べ物やもあって、みんな旨そう。

「中山市場」からさらに西へと進むと「台北当代芸術館」の手前に朝ごはん客で混んでいる店を発見。店の名を見ると「四海豆漿大王」。のそいてみると、豆漿以外にも、肉まんや小籠包なんかもある。客は地元の人たちで意外と年齢層が低い。 この近くに宿泊するなら、朝食によさそう。しかし、朝食は済ませてしまっているので後ろ髪を引かれつつ通り過ぎる。

そのすぐ先にあるのが「台北当代芸術館」、煉瓦造りの立派な建物。今はモダン・アートの美術館として使われているが、元々は小学校だったという建物。行った時には、前のスペースに雲のオブジェが置かれ、煉瓦の壁にも雲型のステッカーで装飾があった。しかし、この小学校へ通っていた子供は贅沢な建物で勉強してたもんや。

次の目的地へ歩いている途中でたまたま見かけた「台湾檜木桶」という雑貨屋。「林田桶店」が閉店だったので店先のものを眺める。で買ったのが、しゃもじ。檜製なのに安かった。

次に訪れたのは市民大通を南へ渡ったところにある「逸仙公園」。逸仙と孫文の号のひとつで、門を入ると孫文の銅像がある。

ここは小さな池を囲んだ庭園があり、市内でも落ち着いた静かなところ。「梅屋敷」とも呼ばれる「國父史跡館」がある。

この建物は孫文が好んで宿泊したという日本旅館の建物で、建物の中には孫文ゆかりの物などが展示されているが、建物自体も当時の日本旅館がどういうものだったのかを知ることができて興味深い。

畳の部屋やそれを取り巻く廊下、ガラス障子や欄間の造りなど繊細な日本の建物の良さを感じさせてくれる。

中山北路をさらに下ると、台湾の主要官庁として使われている歴史的建造物があらわれる。まず最初は「中華民国行政院」。この建物は日本統治時代は台湾市役所だった。3階建てと高さはないが、大きな建物。特に凝ったところはなく、いかにも役所という感じ。

「中華民国行政院」から南に路を隔ててあるのは「中華民国監察院」。ここはかつては台北州庁舎だった建物。1915年建築、設計は森山松之助。

プラネタリウムを思わせる丸いドームを乗せた豪華な建物。石造りの白と煉瓦造りの赤の2色の組合せが美しい。

その南隣にあるのが「立法院」。台湾の国会にあたるがこの建物は元は台北第二高等女学校だったもの。改築が加わっているとはいうものの、元女学校が国会として使われるというのは当時の政府が台湾のインフラへ相当気合の入った投資を行っていたことの現れかなと思う。

さらにその南側に隣接するのが「済南基督長老教会」。ここもその名の通り長老派の教会。

徐州路を東へ折れて、林森南路を右折、仁愛路との交差点付近にある「東和禅寺鐘楼」へ行く。

ここには禅寺があったが今はない。その鐘楼だけが残されている。上部はたしかに日本の屋根やけど、基部はなんか中国風。 最初からこういうデザインだったのか、後で変更されたのかは分からない。

「国立台湾大学医学院ニ號館」は優雅な建物。訪れた日には結婚式衣装を着たカップルが写真撮影してた。

「国立台湾大学医学院ニ號館」の南西角のロータリーに残っているのは「景福門」。この門は清朝時代に築かれた台北城の東門。 城壁は日本統治が始まったときに取り壊されたが門は残っている。

ここでもう一つ見ておかなければならない建物は「台大医院(旧台北病院)」。中山南路の西側にある煉瓦造りの美しい建物。

中に入ってみると中央に中庭がある優雅な造り。 この建物は今も病院として使われているが天井が高いホールは病院とは思えない立派さ。そして、地下には美食街と売店があって散歩の途中に休憩するには良い所。

「台大医院」の西側にあるのは「二二八和平公園」。

公園の中には台湾風の東屋がある。

「国立台湾博物館」は残念ながら修復工事中で覆いがかけられて見れなかった。その東側の脇にあったのが「黄氏節孝坊」という中国風の門 。この脇に今朝最初に訪れた明石元二郎の墓の鳥居が移築されていたらしいが、鳥居は元あった林森公園へ戻されてここにはない。

公園の北側には日本統治時代の建物が2つ残っている。その1つが「三井物産株式会社旧廈」、その名の通り三井物産の社屋だった建物。当時は立派だったと思われるが、灰色の地味な建物。

もう一つは「旧日本勧業銀行」、今は土地銀行となっている。こちらはギリシャ風の8本のエンタシスが並ぶ威厳のある建物。

ここから北へ2ブロック、西へ1ブロック行ったところにあるのが「彰化銀行台北分行」。なんの変哲もない2階建ての建物。 ここは、かって公売局台北分局だった建物でニニ八事件の発砲事件の後、抗議する民衆が押し寄せたところ。そういう歴史的な建物が普通の銀行として使われている。

歩いていて偶然通りかかったのが「台湾省城隍廟」。旧台北城の内側にあった廟は日本統治が始まったときの都市計画で撤去されたと聞くので、これはその後復旧された廟かもしれない。市内中心部ではめずらしい。

そろそろ昼ごはんなので西門方面へ行く。


林森公園 (台北市中山區)

中山基督長老教会 (台北市中山區林森北路62號)

林田桶店 (台北市中山區中山北路一段108號)

中山市場 (台北市中山區長安西路3號)

四海豆漿大王 (台北市大同區長安西路29號)

台北当代芸術館 (台北市大同區長安西路39號)

逸仙公園 (台北市中正區中山北路一段46號)

中華民国行政院 (台北市中正區忠孝東路一段)

中華民国監察院 (台北市中正区忠孝東路一段)

立法院 (台北市中正区中山南路)

済南基督長老教会 (台北市中正区中山南路3號)

東和禅寺 (台北市中正区仁愛路)

国立台湾大学医学院ニ號館 (台北市 中正区国立台湾大学医学院)

景福門(東門) (台北市 中正区)

台大医院(西址大楼) (台北市中正区常徳街)

二二八和平公園 (台北市中正区懷寧街)

国立台湾博物館 (台北市中正区襄陽路)

三井物産株式会社旧廈 (台北市中正区館前路)

土地銀行(旧日本勧業銀行) (台北市中正区館前路)

彰化銀行 (台北市中正区重慶南路一段27號)

台湾省城隍廟 (台北市中正区武昌街一段)


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