台北歴史散歩の旅 (7) 大稲埕へ向かって西へ歩く

雙連朝市の北端、錦西街を西へ歩く。目指すのは「大稲埕(だいとうてい/ダーダオチェン)」と呼ばれていた地域。ここは日本の台湾統治によって政治・経済の中心が今の中正区へ移る以前に栄えたエリア。 しかし、その通り道にもいくつか見どころがある。

まずは、台北北警察署。日本統治下での「新文化運動」と呼ばれる民族民主運動の活動家を逮捕、勾留した警察署の建物。今となっては綺麗な煉瓦造りの3階建てにしか見えないけど、建てられた当時は周囲を威圧するような感じだったことは想像できる。



建物の中へは入れなかったが、入り口には、「台湾新文化運動記念館準備処」の看板が掛かっていた。民主運動を取締り、弾圧した側の建物が逆に記念館として使われようとしているらしい。

さらに西へ進み、重慶北路を超えるといよいよ大稲埕。この角には、丸の内などで見かける、古いビルの外装の残して内側に新しいビルを建てる方式の建物があった。台湾では日本統治時代の歴史的建造物を保存しようという動きがあるというので、これもその一環か。

1階に嵌めこまれた碑文によると、「大稲埕大楼」という建物で1929年落成とある。

ここから北へ一本上がり涼州街へ目指すは馬祖を祀った慈聖宮。ここは西側の通りに面したところに山門がある。屋根の上は例によって龍と鳳凰が舞い踊ってます。

山門の中は参道ではなく駐車場、その奥の本殿は小さいながらも美しい形。屋根にもいっぱい乗ってます。

入り口の柱の龍の彫刻も立派。左右に狛犬あり。

本殿は正面から見ると横に長い建物に見えるけど、実際は奥行きがあり、上から見ると「ロ」の字のように吹き抜けの中庭を囲むように回廊がある構造の廟が多かった。主祀の神様が正面奥に安置され、その両脇や回廊に小部屋があって別の神様が祀られていることがよくあるパターン。

山門から本殿への通路を横切る形で、30件ほどの屋台が並んでいる。まだ早くて閉まっているところも多かったが、朝ごはんを食べるところを物色。

鵝肉麺の屋台がやっていた。麺は黄色い中華麺とうどんのような麺があったので、うどんを注文。

すると、葱ともやしだけの素うどんのようなものが出てきた。

これでは寂しすぎるので、ガラスケースの中にあった鵝鳥のローストを注文。塊肉をスライスして生姜をたっぷり乗せて出してくれた。炭火で焼いてあるのか、スモークしたような香りがして美味。

腹ごしらえもできたので、次は今日のメイン、迪化街へ向かう。


慈聖宮 (台北市大同區保安街49巷17號)


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