どのオンラインストレージを使うか?
Chromebookを使い始めて必然的にオンラインストレージを使う機会が増えた。使っているのはChromebookでは標準といえるGoogle Drive、Windows 8でMicrosftアカウントを作ればもれなく付いてくるSkyDrive、そして老舗のDropbox。他にも無料のサービスはあるけど当座はこの3つで十分。
インターフェイス
Windows 8.1になってSkydriveは最初からExplorerに統合されている。Google DriveとDropboxもアプリケーションをインストールすることでExplorerからファイルの操作することができる。
一方、Chromebookには基本的にブラウザのインターフェイスしかない。Filesというシンプルなファイルマネージャが付いているが、ローカル・フォルダとGoogle Driveへのアクセスの機能しか持っていない。
幸い、Google Drive、SkyDrive、DropboxともにWebページからファイルのアップロード、ダウンロード、削除といった操作が可能。しかし、そのためには当然それぞれのページをタブで開く必要がある。また、ファイルのコピー(アップロード/ダウンロード)はそれぞれのオンラインストレージとChoromebookのローカル・フォルダ「ダウンロード」間で行うことになる。
UIはいずれも左にサイドバーがあって、右にファイルやフォルダがリストされるという体裁になっているが、微妙に異なる。
Jolidriveを使う
Jolidriveは一言でいうと「複数のオンラインサービスをまとめるサービス」。Chrome用のアプリをインストールしておけば、画面左下のメニューから起動できる。
表示される画面上部のカテゴリー・メニューから「Storage」を選択し、サイドバーで「Add More Services」を選べば、登録可能なサービスが表示される。 追加したいサービス(当然ながらアカウントは事前に作っておく必要あり)を選んで「+」を押して登録の手続きにすすむ。
登録済みのサービスは左ナビバーにリストされる。
JoliDrive – File Managerとしての機能
例えば、「Dropbox」を選べば、作成済みのフォルダやファイルが表示され、なにかを選択すれば、選択したものに対して実行できるメニュー(この場合は、「Rename」、「Move」、「Delete」、「Copy」、「Share」)が表示される。
「カメラアップロード」フォルダを開いて、JPEGファイルを選択すれば、右側にサムネイルが表示される。
さらにファイルをタップすれば、より大きな画像でプレビューできる。
ファイルがPDFやExcel、Power Pointなどであっても基本的に同じ。ビュアーでファイルの中身を見ることができる。 しかし、Dropbox自体は編集する仕組みを持っていないので編集することはできず、一旦ダウンロードしてからそのファイルを編集するしかない。
Google Driveを選択した場合も、Dropboxの時と同じUIでフォルダやファイルが表示される。 Excelファイルを編集できないのはDropboxの場合と同じ、しかし、Google DocsのSpreadsheet形式のファイルであれば、編集することができる。
SkyDriveの場合も同様の表示となる。
ここでExcelのファイルを選ぶとファイルの中身を見ることができる。さらに、画面右上の「View on SkyDrive」をクリックすると「Excel Web App」のビュアーが新しいタブで起動する。
ただし、この状態ではまだ編集することができない。 編集のためには、「ブックの編集」から「Wxcel Web Appで編集」を選ぶ。
これでExcelファイルを編集することが可能となった。
JoliDriveはそれぞれのオンラインストレージに対して共通のUIから同じ操作性を提供してくれる。しかし、複数のオンラインストレージを同時に表示したり相互の操作を行うことはできない。
ファイルビュアーとしての機能は備えているが、編集をする場合には元のオンラインストレージに付随した編集機能に依存する。また、SkyDriveのExcelファイルの編集のように、オリジナルのUIを使えば直感的に1ステップでできる作業が、JoliDriveを使うことで手数が増えて複雑になってしまうのが残念なところ。
JoliDrive – Uploader/Downloaderとしての機能
Chromebookからオンラインストレージへファイルをアップロードするには、画面右上の「Upload」ボタンを押す。すると「Upload to Google Drive」というようなウインドウが開くので、「Add」を押してファイルを選択する。
Choromebookからのアップロード元は「ダウンロード」フォルダのみなので、Filesが開いて、ファイルを選択できるようになる。
ここで問題となるのは、なぜかFilesでファイルの複数選択ができないこと。多くのファイルをアップロードしたい時には実用的ではない。
同様に、ファイルのダウンロードもJoliDriveの画面からファイルを選択する際に、複数ファイルの選択ができない。
オンラインストレージそれぞれのWeb画面を使えば、アップロード/ダウンロードともに複数ファイルを扱えるので、これはChromebookの制限ではなく、JoliDriveの問題だと思う。
以上を総合的に考えると、JoliDriveは複数のオンラインストレージを、統一したインターフェイスで扱うファイルビュアーとしてはまずまず使えるが、それ以上の用途にはちょっと厳しいというのが現時点での結論。
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