個人輸入したHP Chromebook 11を数日使ってみた。
起動と最初の画面
電源ボタンを押して約10秒でログイン画面が表示される。 ここでGoogleアカウントのパスワードを入れて約20秒でChromeの最初の画面が表示される。
ブックマークバー、登録済のアプリを含むChromeの設定内容は既存の設定を引き継いでおり、Look & Feelも普段通りのChromeなので違和感なし。
シェルフ
見慣れないのが画面下部の黒い帯、Windowsでは「タスクバー」と呼んでいるところ。 Chrome OSではこの部分「シェルフ」と呼ぶらしい。標準では下部に固定されているが、設定で自動的に隠すようにしたり、画面の左または右に表示することもできるのはWindowsに似ている。
シェルフには既にGmailなどのChromeアプリが固定されていてクリックで起動できる。 その他のアプリはシェルフの左端の「アプリ」アイコンをクリックすればポップアップする。これもWindowsの「スタート」ボタンの動きと同じ。
シェルフの右端には「時刻」、「WiFiの接続状況」、「バッテリ残量」、「入力言語」、「ログインしているアカウントの写真」が表示され、その左にはシステムからのメッセージの数が表示される。
この表示エリアをクリックするとメニューがポップアップし、各種の設定を行える。
ウィンドウ操作
Chrome OSではChromeが全画面を専有したままかと思っていたが、Chromeのウインドウサイズを変えることができる。画面右上の四角いアイコンをクリックすると「左寄せ」、「最小化」、「右寄せ」を選択できるようになる。
下図は「左寄せ」を選んだところ。この状態でクリックすればChromeのウインドウが画面のグレーのエリアに縮小される。 さらに、ウインドウの隅を摘んでドラグすれば任意のサイズに変更できる。
シェルフから新しいアプリを起動してもデフォルトでは新しいタブが開くが、タブをウインドウ外へドラグすれば複数のChromeを開くことができるのもWindows版Chromeと同じ。
複数のウインドウの切り替えはWindows同様「Alt」+「Tab」で可能。またファンクションキー「🔳||」で一覧表示にして選ぶこともできる。
ファイル操作
Windowsのファイルマネージャに相当するのは「Files」というアプリ。
起動するとChromeと違ってタブのない四角いウインドウで立ち上がる。Filesから操作できるのは、
- クラウド上の「Googleドライブ」
- ローカルにある「ダウンロード」フォルダ(空き容量:8.9GB)
- USBメモリを挿したときに表示される「USB Drive」
のみ。 これらの間でコピー、移動、削除などができる。
Googleドライブを表示した時に現れる「対象かどうかチェック」ボタンを押すと、このChromebookに付与されている特典を確認できる。
特典
1つめは、USでは1ヶ月9.99ドルでGoogle Playの音楽を聴き放題というサービスがあり、2014年1月31日までこのサービスが無料というもの。 しかし、日本ではサービスがまだ開始されていないので、「Sorry, Google Play Music is not available in your country.」と表示されて、対象外。
2つ目は、Google Driveのストレージ100GBが2年間無料という特典。これは日本に居ても適用される。 Googleの料金表によると100GBの月額料金は4.99ドルなので2年分となると約120ドル。 2年間限定なので使い道は微妙なところがあるが、無料の15GBが115GBになるのは悪くない。
3つ目はUSの国内線で機内のインターネット接続(「gogo」というサービス)が無料というもの。これも日本では利用できない特典。
残念なところではあるが、日本向に売られている製品ではないので仕方ない。
日本語入力の切り替え
「Alt」+「Shift」または「Ctrl」+「Space」で日本語入力をオン・オフできる。IMEはGoogle日本語入力。
シェルフの表示が「あ」か「US」かで見分けることができる。
タッチパッドの操作
タッチパッドは周囲のツルツルのプラスチックと違って、やや抵抗のある表面。クリックはタッチパッド全面どこでも可能だが、奥の方が硬く、手前が押しやすい。
WindowsノートPCと違って右ボタンがないので、クリックするよりも、
- 左ボタンクリック → 一本指でタップ
- 右ボタンクリック → 二本指でタップ
とする方が片手で操作できて都合が良い。 同じく二本指でタッチパッド上を滑らせれば画面スクロール。
キーボードショートカット
キーボードショートカットはオンラインに一覧表があり、中にはWindowsのショートカットから連想できるものもあるがChrome OS独自のものも種類が多く、簡単には覚えられない。 そんなときは、「Ctrl」+「Alt」+「/」で画面上にショートカットのヘルプを出せるので便利。
使ってみた感想
キーボードもタッチパッドも使いやすい。 特に、キーボードは最近Androidタブレットを外付けキーボードと使うのに苦労したので普通に使えるのがありがたい。
キーボードのレイアウトでは削除は「Backspace」キーのみで、「Delete」キーがないのが気になったが今のところ大して支障はない。
総合的に、値段の割によく出来ている。 Googleドライブへの依存が大きくなるので使い方に慣れる必要があるが、旅行時、外出時はタブレットとChromebookとの使い分けで殆ど賄えそう。 いよいよWindows Notebookの出番がなくなりそう。
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