Chromebookの環境整備(6) – SME Personal Cloudでオンラインストレージを一元管理する

前回はJoliDriveを使ってオンラインストレージを一元管理しようとしたが、今ひとつ力不足。

Chromebookから使えるもので他に良いものがないか探していたら、SMEという会社のパーソナル・クラウドのサービスを発見。SMEといってもSonyのグループ企業とは全く関係なく、イギリスの会社。 SMEはStorage Made Easyの略で、Webページを見ると、どうやら企業向けのクラウド・ストレージ統合ビジネスが本業らしい。



しかし、トップページの下の方に小さく、「Personal Cloud and Sync solution」とある。なので、まずは個人用のアカウントを作る。

ここをクリックして次のページに移り、「5GB FREE」のところをクリック。

さらに「Sing Up Now」をクリック。

ここに有料プランが並んでいるが、よく見ると「Personal」の下に「Free Plan」があるので、この無料プランにサインアップする。ちなみに、$59.99払えば無期限に使い続けられる有料のPersonalプランとこの無料プランの違いは次の2点。

  • 30のオンラインストレージを統合できる機能が無料版だと3つまで。
  • データ転送量が2GB/月に制限される。

Chromebookから利用するためには、Chromeアプリではなく「SME Cloud File Explorer」という拡張機能がある。 ところが、この拡張機能、なぜかChromeウェブストアで検索しても出てこない。 今日現在、このリンクから直接該当ページに行けるので、拡張機能をChromeに追加する。

拡張機能のアイコンをクリックして起動するとログイン画面になるので、先ほど作成したアカウントへサインインする。

WindowsのExplorerに似た画面になるので、「Add cloud provider」からオンラインストレージ・サービスを登録していく。無料版では3つまでしか登録できないが、Dropbox、Google Drive、SkayDriveを登録すると画面の左側のペインにそれぞれのオンラインストレージのフォルダが階層表示される。

右側のペインの上部にはその時に操作できるメニューが表示される。ファイルにカーソルを当てると、その行がハイライトされ、そのファイルに対して行える操作の一部がコンテキストメニューとしてアイコン表示される。 さらに、右クリック(Chromebookの場合は2本指タップ)でポップアップで詳細なコンテキストメニューが表示される。

ファイルの移動、コピーは、異なるオンラインストレージ間であっても、ドラッグ&ドロップでできるし、ファイルを削除した場合は「Trash」に移されて保持され「Trash」を空にして初めて削除されるなど、WindowsでExplorerを使う感覚に近い。もっとも、ファイルの実体はクラウド上にあるので、作業完了までしばしば待たされるが。

ローカルと各オンラインストレージ間のアップロード、ダウンロードも同じ操作性で行うことができる。 特に、アップロードの際は、Chromebookのファイルマネージャである「Files」でアップロードしたファイルを選択して、SME Cloud Explorerのウインドウへドラッグ&ドロップすることでアップロードできるので使い勝手が良い。

たいていのファイルはコンテキストメニューから「View」または「View in Google Doc」を選ぶことで中身を見ることができる。 例えば、JPEGファイルに対して、「View」を選べば、ビュアーが立ち上がり画像を見ることができる。SME Cloud File Explorer自体が持っているビュアー以外にGoogle Driveのビュアーを使っているので、一般的なファイルは大概見ることができると思われる。

テキストファイル、Excelファイル、Wordファイルは、ダウンロードせずに編集することができる。 例えば、Excelファイルを右クリックすると、次のようなコンテキストメニューが表示され、「Edit with Zoho」を選ぶとZohoのExcel互換アプリが立ち上がり編集できるようになる(Zohoのアカウントを持っていることが必要)。 また、「View in Google Docs」で起動されるビュアー経由でGoogle Docsで編集することもできる。

残念なことに、この編集用アプリケーションは自由に指定することができず、SkyDriveのファイルであってもOffice Web Appで編集することができなかった。「Setting」メニュには、「Edit with MS Office」という項目があるのだが、これにチェックを入れてもコンテキストメニューには現れなかった。 原因不明。

ファイルの編集のためのアプリとの連携がもう少し充実して欲しいところだけど、全体的には非常に良く出来ている。ファイルの操作は、それぞれのファイルが異なるオンラインストレージに置かれていることを意識せずにできるし、ファイル名での検索機能も使える。

以上はChromebookで使うことを前提にChrome拡張機能についての概要だが、他にも、Windows、iOS、Android、Linuxなど多くの端末用のソフトウェアが既に備わっている。

また、サポートしているオンラインストレージ・サービスの種類が多い上に、WebDAVのサーバも追加できるので、自宅サーバをWebDAV化すれば同様に扱うことができそうというのも可能性を感じさせる。 無料版をもう少し使い込んでみることにする。



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