ニューオーリンズ & メンフィス旅行(3)プリペイドSIMの下調べ

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USプリペイドSIM事情

数年前から海外旅行先でプリペイドSIMを購入して、スマホ1台をテザリングのルータにし、旅行中は使い慣れたスマホやタブレットをWiFiで使うのが普通のスタイルになった。最早、常時接続の環境がなければ不便で仕方ないので、USの事情を調べてみた。

USの4大キャリアが使用しているバンドは以下の通り。

3G 4G LTE
Verizon CDMA2000 B2 (1900 PCS), B4 (1700/2100 AWS 1), B13 (700 c)
AT&T B2 (1900 PCS), B5 (850) B2 (1900 PCS), B4 (1700/2100 AWS 1), B17 (700 bc), B30 (2300 WCS)
T-Mobile B2 (1900 PCS), B4 (1700/2100 AWS 1) B2 (1900 PCS), B4 (1700/2100 AWS 1), B12 (700 ac)
Sprint CDMA2000 B25 (1900 +), B26 (850 +), B41 (TD 2500)

4Gは4社とも通信方式はLTEだが、3GはAT&TとT-MobileがW-CDMA、VerisonとSprintがCDMA2000となる。日本ではドコモのMVNOを使っているので3GはW-CDMA、従って選択肢はAT&TとT-Mobile、またはそれらの回線を使ったMVNOに絞られる。

LTEだけあれば良いと割り切ればVerisonやSprintを選ぶという手もありそうだが、音声通話はUSでもまだ3Gを使っているようなので避けた方が無難。データ通信にしても、LTEの電波を掴めない時にバックアップとして3Gがあった方が心強い。

持っている端末はUSで使えるか?

さて、上記のキャリアのバンドに対して、保有している端末のスペックをチェックする。SIMロックの掛かっていないiPhoneがあれば一番簡単だが、あいにくAndroid派なので、端末のスペックを確認する必要がある。LTEに対応しているのは、古い方から、Nexus 7 LTE (2013)、Zenfone 5、Zenfone 3、Mediapad M3 lite LTE。これらが対応しているバンドをカタログなどで調べた結果が下記の通り。

3G W-CDMA 4G LTE
Nexus 7 (2013) LTE 1, 2, 4, 5, 8 1, 2, 3, 4, 5, 13, 17
Zenfone 5 (A500KL) 1, 2, 5, 6, 8, 19 1, 3, 7, 8, 19
Zenfone 3 (ZE550KL) 1, 2, 5, 6, 8, 19 1, 2, 3, 5, 7, 8, 18, 19, 26, 28
Mediapad M3 Lite (CPN-L09) 1, 2, 5, 6, 8, 19 1, 3, 5, 7, 8, 18, 19, 20, 26

キャリアと端末のバンドの整合を見やすくするためマトリックスにしてみた。

Band AT&T T-Mobile Nexus 7
(2013) LTE
Zenfone 5
(A500KL)
Zenfone 3
(ZE550KL)
Mediapad
M3 Lite
(CPN-L09)
3G B2 (1900 PCS)
B4 (1700/2100 AWS 1)
B5 (850)
4G
LTE
B2 (1900 PCS)
B4 (1700/2100 AWS 1)
B12 (700 ac)
B17 (700 bc)
B30 (2300 WCS)

結論から言うと、Zenfone 5とMediapad M3 LiteはLTEでテザリングのルータとして使えない。3Gでは使用可能だが、敢えて使うメリットはない。

Zenfone 3は購入後1年未満でまだ新しいのでLTEのBand 2を使ったルータとして使用可能。しかし、メインで使っている端末なので、旅行中ルータに取られてしまうのは辛い。

Nexus 7は元々アメリカ仕様のものを日本で使っているので、3G/4G共に対応バンドが一番多い。これをルータに使うのがベストであるが、なにせ4年前の製品でハードウェアスペックが低いうえに、バッテリーが弱っている。外部バッテリーを使うとしても、ルータとしての性能が出るかどうかが心配。また、Nexus 7はデータ通信用のタブレットなので、音声通話を諦めなければならない。

旅行用としては、Nexus 7をルータに使うつもりで、バックアップとしてZenfone 3をルータに回し、その際はリタイアしたZenfone 5を普段持ちの端末に復帰させることにしよう。

大手キャリアかMVNOか?

大手キャリア4社のデータ無制限の月額プランは、AT&Tが$60、T-Mobileが$70。ところが、いずれもLTEでのデータ量に上限があり22~23GBで速度制限が掛かってしまう。

一方、MVNOでは会社によっては月額$50程度で速度制限なしの容量無制限があるのでMVNOから選ぶのが良さそう。

MVNOのサービスと料金を比較

MVNO各社の入れ替わりは激しいので、WikipediaのリストからVerisonやSprintの回線を使うもの、LTEの扱いがないもの、特殊なものなどを除き、それぞれの料金とニューオーリンズのフレンチクォーター近辺にショップがあるかどうかを調べてみた。

MVNO ネットワーク LTEの月額料金 Shop in N/O
Black Wireless AT&T 6GB/$60 なし
Cricket Wireless AT&T Unlimited/$60 あり
H2O Wireless AT&T 6GB/$40 なし
Hayai Mobile AT&T, T-Mobile Unlimited/$70 なし
MetroPCS T-Mobile Unlimited/$60 あり
Mint SIM T-Mobile なし
Roam Mobility T-Mobile 4GB/$65 なし
Simple Mobile T-Mobile Unlimited/$50 なし
Ultra Mobile T-Mobile Unlimited/$49 なし
Value Wireless T-Mobile なし

ニューオーリンズの空港にはMVNOのショップは無い様子。街なかで買うとすれば、ホテルに近いところにショップがあるのが好ましい。LTEの容量無制限SIMのショップは「MetroPCS」が宿泊予定の「ラ ギャルリー ホテル」の近くに2つある。「Cricket Wireless」も少し離れたところにあるが、歩いては行けない距離。どうやら「MetroPCS」が良さそう。

MetroPCSについて

ニューオーリンズのフレンチクォーターとその周辺にあるMetroPCSの店舗を調べたのが下の地図。ざっくり3km ✕ 5kmくらいのエリアに15店舗もある。「ラ ギャルリー ホテル」から近いのはカナル・ストリート沿いの店舗で、フレンチクォーター内ディケイター・ストリート沿いの店も遠くない。これだけ店があれば、行ってみたら閉まっていたというトラブルはあまり心配しなくてもよさそう。

MetroPCSのニューオーリンズの店舗マップ

MetroPCSという会社は、かつては全米6位のキャリアだったのが、T-Mobileの傘下に入って、T-Mobileの回線を使うMVNOになったというから店舗網がしっかりしているのも頷ける。T-Mobileからすれば、MetroPCSを第2ブランドとして使うことで本体のビジネスを守りつつ、自社や他社の回線を使うMVNOに対抗するのを狙っているのだろう。

MetoroPCSのサイトを見てみると、月額$30、$40、$50、$60と4つのプランがある。このうち、安い2つはLTEの容量制限がそれぞれ2GBと6GBに制限されている。一方、上位の2つはいずれも「4G LTEデータUnlimited」とあるので違いが分かりにくい。

よく見ると、$60の方には「Unlimited 4G LTE Data + HOTOSPOT」となっている。つまり、テザリングしてルーターとして使うためには$50ではなく$60の方を契約しないといけない。

MetroPCSのプラン一覧

あと、「No Annual Contract」とあるので、1年縛りみたいな制約はないと見える。MVNOによっては、「Autopay」とか「Auto ReUp」と称して翌月の自動支払いがデフォルトになっていたり、自動支払いをなしにすると$5ほど割高の料金になったりするところがあるので要注意。MetroPCSがどうかはWebサイトを見てもよくわからなかった。店舗での契約時に確認するしかない。

2週間足らずの旅行で$60の通信費はちょっと高いが、容量を気にせずに使えるならまあ、ありかな。

もう一つのオプション – H2O Wireless

SIMの現地調達はどうしてもリスクが伴うので、日本で手配していくという選択肢もある。現実的なのはH2O Wireless。この会社はKDDIの傘下にあるので、日本でSIMを購入することができる。

プランは以下のように$30から$60まで4種類あり、データ無制限であるが、容量がそれぞれ、2GB、6GB、8GB、10GBを越えるとスピードに制限がかかる。

今回の旅行くらいの日数なら、6GBあるいは8GBのプランでも、ホテルのWiFiと使い分ければ十分やっていけそう。価格は魅力的であるが、また別の機会に。

H2O Wirelessのプラン

WiFi Hotspot – Boingo

日本では使うことがなかったが、クレジットカードに付帯するサービスとして、WiFi HotspotサービスのBoingoのアカウントを持っているので、旅行に持っていくスマホ、タブレットにアプリを入れて設定しておいた。

SIMの購入とセットアップでトラブルがなければ使うことはないが、バックアップとして念のため。

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