今日の映画 – ジェームス・ブラウン〜最高の魂を持つ男（Get On Up – The James Brown Story）

ソウルミュージシャン、ジェームス・ブラウンの伝記映画。数曲聞いたことあるなというくらいでどういう人かよう知らんかったけど、予備知識ほとんど無いまま公開初日に観に行く。

監督は、「ヘルプ　心がつなぐストーリー」のテイト・テイラー。その伝手で、オクタビア・スペンサーなど「ヘルプ…」に出ていた俳優がこの映画にも出演している。

映画はジェームス・ブラウンの少年時代と成人してから成功していく過程とを織り交ぜながら進んでいく。無名時代にリトル・リチャードのライブの休憩中に勝手に演奏して、その繋がりでレコード会社へ売り込む方法を伝授してもらうシーンとか、ローリング・ストーンズの初USツアーで前座を務めるところなどのエピソードが組み込まれている。

映画の制作にはミック・ジャガーが参加していて、インタビューで裏話を語っている。

この映画の主要な役は全て黒人で、唯一映画を通して出てくる白人マネージャをダン・エイクロイドが演じている。ジェームス・ブラウンは生前に「ブルース・ブラザーズ」に出演していたので、ダン・エイクロイドとしてはお返し出演というところか。

そういう細かいところでも楽しめるが、この映画の非凡にしているのは、ジェームス・ブラウンの音楽そのものと、主演のチャドウィック・ボーズマンの熱演。前作の「42 〜世界を変えた男」では、端正な顔立ちの黒人野球選手だったのが、この映画ではシャウトしまくる濃いR&Bのシンガーで知らなかったら同一人物と分からない。

役作りもかなり努力したみたいで、ステージでの靴底が滑るようなパワフルかつ不思議なステップだけでなく、前後股割りから手を使わずに反動で立ち上がる妙技まで完全にコピーしているのはすごい。

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