WiFi6を使ったインターネット環境

15年住んだ東京から大阪へ引っ越して3ヶ月。ネットワーク環境も落ち着いてきたので、とりあえず現状の記録。

以前(引越し前)のインターネット環境

東京都心部のマンションで、インターネットはNuro光を契約していた。前の家ではルーターから各部屋へネットワークケーブルが配線されていたので有線での配線が便利。スマホ、タブレットなどはWiFiを使うが、デスクトップPCなど速度重視の機器やストリーミングのセットトップボックスなど安定したネットワーク接続が必要な機器は有線接続していた。。

Googleのスピードテストでは、こんな感じで速度は十分。

スピードテスト

現在(引越し後)のインターネット環境

マンションのデベロッパーが関西電力系の会社なので、入居前に決められていたインターネットプロバイダーは関西電力系のオプテージ(旧社名:ケイ・オプティコム)という会社、サービス名は「eo光」。東京では知名度は殆どないが、関西ではそれなりに実績がある会社らしい。ともかく選択の余地がないので、このネットワークを使うのが前提。入居前の説明では標準では100Mbps、オプションで1Gbpsということだったので当然1Gbpsで契約。

eo光のマンション内の配線は、光ファイバー、LAN、VDSLがあるようで、ルータの設置場所を見てみると、引き込まれているのは残念ながら光ケーブルではなくLANケーブル。ケーブルにはクラスの記載はないが、2020なので6Aじゃないかと思う。いずれにせよ、新たに光ケーブルを引かないかぎり1Gbpsを超えるインターネット接続は不可能。

eo光から送られてきたルータは「eo-RT100(S1)」というモデル。製造はNECらしく、WAN側は1GBbps、WiFiはIEEE802.11ac/a/n/g/b、IPV6にも対応しているので悪くない。WAN側がLANケーブルなので、これ以上の速度は望めないが・・・

ルーター

eo-RT100(S1)のスペックを見るとIEEE802.11acのアンテナを3本持っているので、20MHz帯域を4つ合わせたクアッドバンドで通信すれば、理論上1.3Gbpsとなる。WiFi5の機器としてはこのルーターはかなりいい線を行っているように思う。しかもレンタル料が安い。

屋内LAN配線は・・・

新居の間取りは2LDK。eo光の配線(イーサネット)は玄関脇のシューズクローゼットに出ているのでここにeo-RT100(S1)を設置する。ここから各部屋へLAN配線が通っていればよいのだが、図面によると配線されているのはリビングと寝室の2箇所だけ。仕事部屋にするもう一つの部屋にデスクトップPC、サーバ、プリンターなどを置くつもりだったのにLAN配線が無いのは痛い。

シューズクローゼットと仕事部屋との間に管路が敷設されていれば、自分でネットワークケーブルを引き込むことを念頭に調べてみた。仕事部屋のコンセントのフェイスプレートを外し、内側の配線を露出させて、そこに掃除機を押し当てて全開。シューズクローゼット側に空気の移動がないかを確かめてみたが残念ながら気配なし。これでは書斎へのケーブル配線は諦めざるを得ない。

壁のコンセント

ルータと仕事部屋との接続

仕事部屋に置く機器

デスクトップPC2台、サーバ、レーザープリンター2台。これらはいずれも有線LANポートはあるが無線LANは内蔵していない。その他の機器は無線LANに対応しているのでWiFiでOK。

選択肢1 – すべてをWiFi化する(IEEE 802.11ac)

USBのWiFiアダプターを購入するのが簡単そうなので調べてみると、こういうのがいくつか見つかる。これでPCにはeo光のルーターに接続できる。

USB-WiFi

しかし、802.11acに対応しているものはいずれも2,000円以上するのでデスクトップPCとサーバで6,000~7,000円の出費。さらに2台のWiFi非対応プリンターを繋ぐのは簡単にはいかなさそう。う~ん、これは無いな。

選択肢2 – WiFi中継機(IEEE 802.11ac)

次に考えたのが、LANポートを持つWiFi中継機(リピーター)。本来は無線LANを中継するものだが、それでは意味がないので、使い方は、

  • ルーターと仕事部屋に置いた中継機をWiFiで接続。
  • 中継機のLANポートにギガビットのハブを接続。
  • ハブからPCとプリンターに有線配線。

というもの。この用途に使えそうな中継機はいろいろあるがTP-Linkの製品がコスパが良さそう。まず目についたのが、RE650。これは中継機としてはかなり高性能だが値段も張る。最高速度は1.733Gbpsだが、ルーターのeo-RT100(S1)は1.3Gbpsまでなので、仕事部屋との接続にはオーバスペック。
RE650

一つ下のモデルRE450で1.3Gbps通信できるので、今回の目的ならこれで良さそう。

RE450

さらに目に留まったのが同じTP-LinkのWiFi6対応の新しい中継機RE505X。これは、802.11acよりも新しい802.11axに対応している。802.11ax同士だと1.2Gbpsまで対応する。802.11acの場合はアンテナが2本なので867Mbps止まりか?

RE505X

現在の環境だけを考えれば、RE450の方が速度が出るし、価格も1,000円程度安い。しかし、今後WiFi6が普及してくるのは間違いないし、将来にルーターをWiFi6へアップグレードするであろうことを考えるとRE505Xは捨てがたい。802.11acでの速度が多少遅くても、ルーターWAN側の接続がそもそも1Gbpsなのだから致命的な差ではないだろう。と考えてRE505Xを購入した。

RE606X外箱

選択肢3 -WiFi中継機(WiFi6 – 802.11ax)

これで万事終了かと思ったが、WiFi6の実力がどんなものか興味あり。RE505X以外にWiFi6対応機器がない状態では如何ともし難いのでもう1台WiFi6対応のルーターを購入してWiFiの中継部分をグレードアップする。

購入したのは、これもTP-Linkのルータ、Archer AX50。

ルーター

ルーターはすでにeo-RT100(S1)があるので、AX50にルーティングさせる必要はない。AX50はルーターモードとブリッジモードがあって、今の使い方ではブリッジモードに設定するべき。ところがeo-RT100(S1)のLAN側にAX50を接続してみるとブリッジモードで大幅に速度が落ちる現象が発生。原因は不明だがルーターモードではこのような問題が起こっていないので、当面ルーターモードで使っている。

動作モード

場所はシューズクローゼットの棚の奥で熱が籠もりそうなのでAX50は少し持ち上げてある。

ルータ置き場

ここから無線で飛ばして、仕事部屋の中継機RE450で受け、ハブ経由で各機器に接続する。

中継機

WiFiの割り振り

スマホ、タブレット、スマートスピーカーなどが利用できるWiFiの電波の発信元は、ルーター(eo-RT100)、ブリッジ(だけどルーターで使っている、AX50)、中継機RE450の3箇所。

今回の構成変更の狙いは、WiFi6の速度を利用してルーターと仕事部屋をできるだけ高速につなぐこと。なのでAX50とRE450間の通信にはWiFi6に帯域を多く与えて他のWiFi通信を絡ませないのが得策。

したがって、家の中の一般のWiFiを使う機器はルーター(eo-RT100)のWiFiに接続するようにした。

スピードテスト

次の3つの構成でスピードテストを行った。測定に使用したのはGoogleの「インターネット速度テスト」。

ネットワーク構成図

それぞれ7回測定し、ダウンロード値の最大のデータと最小のデータを除いた5つの平均値、それらの直結の場合の値に対する比率は下表の通り。

有線で直結 802.11acで中継 802.11axで中継
ダウン
ロード
(Mbps)
アップ
ロード
(Mbps)
ダウン
ロード
(Mbps)
アップ
ロード
(Mbps)
ダウン
ロード
(Mbps)
アップ
ロード
(Mbps)
測定値 651.1 309.5 272.4 337.5 495.7 172.0
753.9 353.2 278.9 352.4 495.9 230.6
793.8 352.9 279.8 343.3 505.4 214.6
810.2 640.9 280.4 389.4 507.1 143.3
817.0 593.8 280.8 352.9 509.2 206.0
817.8 603.7 295.4 371.2 517.0 211.0
850.1 343.9 296.6 392.5 546.0 239.7
平均値 798.5 508.9 283.1 361.8 506.9 201.1
比率 100% 100% 35% 71% 63% 40%

結論のようなもの

eo光のパフォーマンスはかなり良い

ルーターに直結すれば800Mbps近くの速度が出ている。これは東京で契約していたNURO光よりも速い。しかも新築マンションに最初からデフォルトで組み込まれているインターネット接続サービスなので料金も格安。約70戸のマンションで入居が進むとユーザが増えて速度が落ちることを覚悟していたが、入居後3ヶ月を過ぎても速度は変わらない。デベロッパーも関西電力系の会社で同じグループ会社なので、スピードを絞らずに余裕を持たせた設計になっているのかもしれない。

802.11axの効果は確かにある

中継部分のWiFiを802.11acから802.11axに変えるだけで、約1.8倍の速度向上が見られた。大本のeo光のパフォーマンスが良いだけに、WiFiで中継しても500Mbpsの速度が得られるので充分といえば充分。

WiFiのテクノロジーは確実に進んでいくのでネットワーク機器がいずれは陳腐化するのは避けては通れない。今買うなら、過去の技術となりつつあるWiFi5の機器よりもWiFi6対応機器の方が先で使いまわしができる可能性がある。

TP-Linkの製品の印象

中国のメーカだけど、今までに買ったギガビットHub、中継機、ルーターいずれも使ってみた印象は良い。今回、AX50をブリッジモードにした時の速度低下が懸念として残っているが、時間のあるときに調べてみたい。

将来のMesh WiFiの可能性

今のところ、Mesh WiFiの必要性はあまり感じていない。というのも、802.11axに対応したクライアント機器を一つも持っていないから。これからMesh WiFiを構築するとなると、当然WiFi6でということになるだろうが、まだそこまで使用環境が追いついていないというのが現状。

とはいえ、いつかは次のステップへと移る時がくるはずで、その時にMesh WiFiを採用する可能性は高い気がする。現状では、RE450はMesh WiFi対応のルーターと組み合わせて使うことができる仕様になっているが、AX50は非対応。AX50がファームウェアの変更でMesh WiFi対応になってくれれば言うことないんだけど。

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