ハバナに戻ってきて2日目。キューバ旅行も残すところあと2日。しかし、明日は早朝から空港へ行って日本へ帰るので、実質今日が最終日。このカーサ・パルティクラルでは朝食を頼んでいなかったので、まずは朝の散歩を兼ねて朝ごはん。
宿の近くで最初に見つけたカフェテリア。 なんか流行ってないし、雰囲気悪いのでパス。
次に見つけた揚げパンの店。客が次々と買っていく人気店の様子。が、朝から揚げパンはちょっと重いので、これもパス。
このおじさんは牛乳の配給所で引き換えて帰るところ。画面左のメニューでは、牛乳の種類によって1.25~2.5CUP(=6~12円)。
しばらく行くと、人気のカフェテリア。
サンドイッチも食べれたが、とりあえずコーヒー。 例によって、一杯1CUP。
よくみると、あちこちに同じような店がある。
小綺麗なカフェテリアがあったので、
ここで朝ごはんにする。
客を見ていると面白い。サクッといっぱい飲んで、さっさと帰っていく。粋やね。
よく喋るおばさん。 ちょっと太りすぎ。
このカフェテリアの向かいのビルを見ると、かつてのカナダ大使館の建物らしい。
カフェテリアでコーヒーを飲んでいたおばあさんが、こちらを見つけて頻りに中を見ていけという身振り。「あんたのうちとちがうやろ」と思いながら、いちおう入り口から覗かしてもらいました。
朝食を済ませたので、いったん宿に戻って明日の帰国の算段をする。ハバナ8:00発の飛行機なので早朝に空港へ移動しなければならないが、タクシーの予約が未だ。滞在がホテルでも、この旅行で泊まってきたような家族経営のカーサ・パルティクラルでも、宿の人にタクシーの予約をお願いしておけば済むところだが、このカーサ・パルティクラルはマネージャが常駐していない。幸いキッチンに固定電話があったのでマネージャのダニエルに電話するが、回線状態が良くなくて通じない。たまたま、掃除に来ていたおばさんが、見るに見かねて自分の携帯で連絡してくれたので、なんとかダニエルに来てもらうことができた。明朝の空港までのタクシーの予約を頼むと、その場で電話して予約してくれた。
これで心配事が無くなったので街へ出る。 まずは屋台のアイスクリーム。昔ながらの氷に塩を混ぜて低温にした木桶の中で作るアイスクリーム。
注文すると、この太い腕でアイスクリームをすくってくれる。
味は素朴な懐かしい味。
オビスポ通りをぶらぶらする。ETECSAのオフィスの前は今日も行列。ここはハバナに来た初めの頃にWiFiカードを買いに来たが、けっこう並んで入ってみたらWiFiカードは売り切れと言われたところ。なにせ、電電公社なのでサービス精神は皆無。
オビスポ通りの西寄りに、土産物の屋台が集まっているところがあるので冷やかして回る。アジアの国の物に比べると、造りは精緻とはいえず、けっこう荒っぽいがそれがキューバらしいとは言えそう。
Luzのコーヒーは飲んだが、ここのレストランも安くておいしいと評判が良いので昼前に行ってみる。壁沿いのベンチは順番待ちの人がすでに占拠済。 これくらいの人なら入れそうと列の最後に付いてみたが、開店と同時にこの人達の家族、親戚、友人だかなんだか分からないが、大勢押しかけてきてあっという間に満員。
Luzでのランチをあきらめて、オビスポ通りの散歩に戻る。前から気になっていたサトウキビジュース屋。
一杯1CUCでその場で搾ってくれる。
甘くて、ちょっと青臭い草の香りがする。
ハバナの巡回観光バスルートは先日乗った市街の西側を回るT1、市街の東側を行くT3と2つある。乗り場はいずれもセントラル公園。このT3ルートに乗ってみる。料金は5CUC。バスは2階建てではなく普通の観光バス。
バスは港への水路の下の海底トンネルを通ってモロ要塞(Castillo De Los Tres Reyes Del Morro)の方へと渡る。その海底トンネルの入り口近くにある銅像。
海底トンネルの向こうのモロ要塞側から対岸の旧市街を見たところ。
モロ要塞。海賊対策のために造られた。
カバーニャ要塞(Castillo de San Carlos de la Cabana)。
このバス停で降りれば2つの要塞を見て回ることができたが、暑そうなのでそのままバスに乗って先へ行く。
軍の施設か? 門の上には標語らしき文言がある。
周りはのどかな田園風景。所々に住宅が集まったところがある。ヘミングウェイゆかりのコヒマル湾を通るかと思ったが、バスのルートはその南側の大きな道であいにくコヒマルは見えなかった。
バスの折り返し点は、Ranchon Don Pepeというレストラン。
店内はこんな感じ。
とりあえずモヒート。
ここにはレストラン付きの手品師がいる。最初なにか分からなかったが、カードの手品をやり始めるのにうっかり乗ってしまったためにチップをあげる羽目に。
食事は、エビと、
ポーク。場末のレストランかと思ったが味はまずまず。
次のバスまで時間がたっぷりあるので、ドリンクおかわり。
バス停の脇にあるキオスク。
ココナッツジュースが1CUC。それにラム(Ron)を入れると1.5CUC。当然、ラム入り。
ココナッツの実のてっぺんをなたのようなナイフでカットして渡してくれる。ラム入り(con ron)だというと、まず飲めというので飲んでみる。そうして減ったところにボトルから直接ラムを注いでくれる。
帰り道は来たルートを逆に辿る。途中の住宅地は車庫付き一戸建てが多かったが、これはお金持ちの家? それとも外国人用かもしれない。
住宅地を外れるとこういう景色が続く。
ヒッチハイカーも暑いので木陰で待っている。
海。
海底トンネルのところまで戻ってきた。
海底トンネルの入り口。
バスツアー終了。中央公園からオビスポ通りの方へ行く。
ピカピカに手入れされたクラッシックカー。
オビスポ通りに到着。
今朝、サトウキビジュースを飲んだところ。なんかジャマイカ風の人が2人。
警察官。お巡りさんは割りと頻繁に巡回している。
肌の色は白人のように白い人、真っ黒に近い人、その中間色と様々。キューバは肌の色で差別が無いらしい。カーサ・パルティクラルのマネージャのダニエルは見たとろこ不良ラテン系おっさん風の白人。しかし、彼に見せてもらった娘の写真は黒かった。
星条旗のパンツの変なおっさん。通りを行く人を見ているだけで面白い。
社会主義国で、最低限の生活は保証されているはずなのに、時々物乞いを見かけた。そして、一般の人が拒絶したり無視したりせずに、小銭を渡しているのも何度か目撃した。
若い人はスタイルの良い人が多い。全体の中では太っている人の比率もそれなりにあるが・・・
オビスポ通りはかつては車が通っていたのかもしれないが、今は歩行者専用。
Cafe Parisを覗いてみる。まだ時間が早いがバンドは演奏中。
Cafe Parisの斜向かいに観光案内所を発見。今まで、何度も前を通っていたのに気が付かなかった。
いつも人集りしているAmbos Mundosの向かいのWiFiに誰もいない。スマホを出して調べたら、WiFiの電波が飛んでいない。何かトラブルか?
サン・フランシスコ広場方向へ散歩。仕事する風でもなく、まったりしているおじさん達。
学校の課外授業なのか? 女の子の集団に遭遇。
若い男性はがっちりした体格の人が多い。
生粋そうな子どもとその親。
サン・フランシスコ広場に到着。
サン・フランシスコ・デ・アシス修道院。
近所の公園。直接日が当たる場所はかなり暑いが日陰は意外と過ごしやすい。どこの公園にもくつろぐ人の姿がある。
Muralla通りを折れて、宿のあるヴィエハ広場の方へ向かう。
途中にあった廃屋。立ち居禁止になって、窓や扉が取り外されて、手摺も一部無くなってしまっているがが4階建ての立派な建物。これから修復か?
ヴィエハ広場に戻ってきた。
カーサ・パルティクラルの入り口。左隣りはビール工場兼レストランのFactoria Plaza Vieja。
泊まっているカーサ・パルティクラルはよく見ると凝った造りで、天井の照明器具もガレのガラス風だったりする。
照明器具とは別に、天井に花柄のプレートが貼り付けられている。
どこでもらったお釣りか忘れたが、小銭の中にチェ・ゲバラのコインが1枚あった。額面は3CUP(=約15円)。「Patria o Muerte」の文字が見える。調べてみたところ、これはキューバがアメリカに経済封鎖されていた1964年にゲバラが国連総会で行ったアメリカを非難する演説のなかの言葉で、「祖国を、さもなくば死を」という意味。
休憩したので再度出かける。出かけしなに、隣のビール工場兼レストランを覗いてみる。小綺麗なレストランではあるが、ビールを飲みたい気分ではなかったので次に行く。
キューバ通りを北に向かって歩く。ブラジル通りの手前にあるキューバ風のスーパーマーケット。品揃えは乏しいが缶ビールが1CUCで安かった。
ブラジル通りを越えたところにあるATM。今日明日必要なCUCを引き出しておく。ATMでは3%のコミッションを取られるが、現金を両替したときの端数のコインがないのが良い。それ以上に、両替所で行列に並ばずに済むのが有り難い。
殆どの家は2階が住居で、洗濯物はバルコニーに干すので上から落ちてくる水に要注意。ハバナでそれ以上に要注意なのは犬の糞。足元と頭上に気を配って歩く。
昨日外から眺めたバカルディ・ビルをもう一度見に行く。調べてみると、このビルはドイツ人の建築家 ミース・ファン・デル・ローエの手によるもの。この人はWikipediaによると、ル・コルビュジエ、フランク・ロイド・ライトと共に近代建築の三大巨匠と呼ばれる人で、他に手がけた建築物はニューヨークの[シーグラム・ビルディング](https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0%E3%83%BB%E3%83%93%E3%83%AB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%82%B0)のように、シンプルで現代的なものが多いのに、このバカルディ・ビルはなぜかバリバリのアールデコ調。
外観も良いが、ロビーもまた素晴らしい。
隣の間はメザニー付き。扉や照明器具などの調度品も当時のままか?
ステンドグラスの装飾の入り口をくぐって奥に入ると、今は貸しオフィスとして使われているそっけない廊下が見える。左手の壁に付いている箱は郵便ポスト。右側が航空便用。左側の普通郵便用は階上からのダクトが繋がっている。今も使われているのかどうかは分からない。
ロビーに居る係員に1CUC払うとエレベータと階段で階上へ上がることができる。期待して乗ったエレベータの内側はかなりショボイ。
エレベータは7階までで、あとは階段。
最後は鉄の階段になるが、最上階は鍵がかかっていて出れなかった。
それでもビルの上の塔を取り囲むような回廊からの眺めは素晴らしい。おそらく、旅行者が行けるハバナで一番高いところではないだろうか? 写真は南側のベルギー通り方面を見たところ。
反対に北側のハバナ国立美術館方面を見たところ。
その向こう側には、革命博物館が見える。
旧市街を一望したところ。さすがにごちゃごちゃとしている。
登れなかった最上階部分。
来た道を逆に降りる。ビルの外側やロビーが綺麗に保たれているのに、それ以外の屋内部分は手入れされずに放置されている様子。壁の鉄筋がむき出しになっている。
壁のペンキも剥げ落ちるまま、なんだかわびしい。
またオビスポ通りに戻って一杯飲む店を探す。
ローリング・ストーンズキューバ公演をやったこともあってか、本屋にはストーンズのポスター。
アンボス・ムンドス前では警官と揉めている人がいたが、みんなは知らん顔。
昼間覗いて入らなかったCafe Paris、屋外席でライブが始まっていたので席につく。
とりあえずモヒートとレモネード。
バンドは素人っぽくていまひとつだったので、一杯飲んで次に行く。
街灯が点って夜の雰囲気になってきた。
次に行ったのは、オビスポ通りの中ほどにある、「La Lluvia de Oro (=Golden Rain)」というバー。ここはいつも音楽が流れている。
とりあえずのモヒートとコーヒー。
生演奏あり。
踊り出す人あり。
適当なところで切り上げて夜の街へ。
La Lluvia de Oroから1ブロック西にあるバー、La Dichosa。
店内はみんなノリノリ状態。ここは入らずに外から眺めるだけ。
他の店でもただ聴きしている人はけっこう多い。
オビスポ通りの端まで来たので、そろそろ帰る時間。
最後はココタクシーで帰ろうかと値段交渉。ところが、このドライバー、強気で5CUCから頑として値下げしない。その気骨に免じて、歩いて帰ることにする。
そして、オビスポ通りを反対方向へ歩き始めると、呼び込みのオヤジの声。店の名前は「El Escabeche」。まあ、もう一軒いくかと入る。
今日何度目かの、とりあえずモヒート。
この店のバンドは平均年齢が高い。
客は、奥の席に酔っ払って寝ている女性が一人、カウンターにスキンヘッドのおっさんが一人。流行ってないなあと思ったら、スキンヘッドのおっさんが葉巻を売り込みに来た。おいおい、客はわれわれだけか。もし東京でこういうシチュエーションになったら、かなり嫌な感じがして警戒するところだが、店の作りがオープンなこともあって全然危険な感じはしない。今日がキューバ最後の夜なので、おっさんから葉巻を一本買う。味はよう分からんけど、ふかしてみる。
葉巻を吸って、夜も更けたので宿の方へと戻る。
オビスポ通りの店も、一部のバーを覗いて既に閉店。
ぶらぶら歩いてヴィエハ広場まで戻ってきた。
宿の下のレストランは2軒ともまだ盛況。
昨夜はレストラン選びで失敗したので、今夜は迷わず安心の、La Vitrolaへ。
さすがにモヒートは飲み飽きたので、ダイキリとハバナ・クラブ7年。
生バンド演奏中。
今夜は飲むばかりで何も食べていなかったので、軽めの夕食。どこから来たのか聞かれたので日本と答えると、日の丸が付いてきたブルスケッタと、
サラダで晩ご飯。
バンドの女性ヴォーカルは、客の女性を呼び集めてなんか踊ってます。おっさんも一人混じってるけど。
明日は朝が早いので、そろそろ宿に戻る。下界はまだ賑やか。
キューバ旅行 Day 8終了。
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