日帰り旅行 – 京の冬の旅 [紫野]

大徳寺

「今日の冬の旅」というのは毎年行われているキャンペーンで今年が第56回。京都市観光協会、JR西日本などいろいろな団体が参加して手広く行われている。興味を引かれたのは、1月8日~3月18日の期間で行われる「非公開文化財の特別公開」。今年は、国宝・重要文化財級の「建築の美」と、千利休(せんのりきゅう)や織田有楽斎(おだうらくさい)、古田織部など「茶人ゆかりの禅寺」の2つがテーマ。バスツアーなどもあるようだが、キャンペーンに参加している寺院、神社に直接行って観ることも可能。今回は、大徳寺近辺の千利休と縁の深いエリアを歩いてみることにした。

聚光院

聚光院は大徳寺の敷地内にある塔頭。普段は公開されていないが期間中は拝観料800円で入ることができる。ここは三好長慶の菩提を弔うために創建され、千利休の菩提寺でもある。狩野永徳と、松栄の「花鳥図」、「瀟湘(しょうしょう)八景図」、「琴棋書画図」など国宝の障壁画を観ることができたが、観たのは複製で本物は美術館に収められている。「百積の庭」は狩野永徳の下絵を元に、利休が作った庭と言われている。いずれも撮影不可。

聚光院

聚光院の云われ。

解説

入口付近の景色。

門

門から中を覗いたところ。

庭

大光院

豊臣秀長の菩提寺として秀長ゆかりの大和郡山に創建されたが、後に大徳寺に移された。「雲龍画」の襖絵が何枚もあるが盾に折り目が入って傷んでいる。元は、狩野探幽による屏風絵だったものをを襖に張り替えたため。黒田如水(官兵衛)好みの茶室「蒲庵」がある。黒田長政と加藤清正、福島正則の三武将がそれぞれ一つずつ石を寄進したということから「三石(みついし)の席」と言われる。ここも写真撮影不可。

大光院

入口の門。

門

門から受付までの小道。

庭

興聖寺

臨済宗興聖寺派の本山。古田織部との関わりが深く「織部寺」とも呼ばれる。本堂の天井に描かれた墨絵「雲龍図」が有名。方丈の『青波の襖』は、海中写真を襖に仕上げたもので伝統的な襖ではないが、変にマッチしている。

興聖寺

興聖寺の云われ。

山門。

山門

本堂。

本堂

まだ花はないが、立派な枝垂桜の木。

枝垂桜

好き嫌いあるかもしれないが、海中写真の襖。

ふすま

庭。元は石庭だったらしいが、今は苔の庭になっている。

庭

天井に四季が描かれている。

天井

地面を深く大きく掘り下げ螺旋状の石段を降りた先に手水鉢を据えた「降り蹲踞(つくばい)」。

手洗い

茶室「雲了庵」(撮影不可)の横にあった亀の形の井戸。

井戸

法恩寺

今日、観てきた3つの寺はいずれも茶の湯に縁の深い禅宗の寺。4つ目は浄土宗のお寺で、比較的くだけた感じ。

道案内

寺の云われ。

解説

境内は、鐘楼なども離れたところにあって、気取ったところがないというか雑然としていている。

法恩寺境内

「鳴虎図」を売りにしている。残念ながら、この日に観れたのはレプリカで原本ではない。

看板

浄土宗なのにきれいな石庭がある。

庭

鐘楼。

鐘楼

畠山持国が陣鐘に使ったもので前面に梵字の銘が刻印されている。「撞かずの鐘」という伝説があるが、除夜に一般の人が撞くことができる。

釣鐘

千家ゆかりの地

表千家不審庵。

不審庵

門から中を覗いたところ。

不審庵の中

裏千家、今日庵。

門

こちらも中を覗いてみる。

門の中

今日庵の北側の出入口脇に留めてあった節分の柊鰯。

ヒイラギイワシ

アクセス

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