マレーシアへの出発前に、現地で使えるQRコード決済アプリとしてGrab Payをセットアップしたが、実はGrab Payはマレーシアではシェア2番目のアプリ。最も使われているのはTouch ‘n Go eWalletというアプリ。Grab Payと少額の現金で事足りそうではあるが、このアプリも調べてみた。
Touch ‘n Go(TNGカード)とは
元々は高速道路の料金支払いのカードが公共交通機関で使われるようになり、小売店へと使える範囲が広がった物理的なICカード。日本のSuicaなどに似たプリペイドカードで、ガソリンスタンドやコンビニなどの端末でリロード(チャージ)する。
Touch ‘n Go eWallet(TNG eWallet)とは
スマートフォンで使うデジタル決済アプリ。QRコードを使って店舗・オンラインで支払いが可能。仏意カードが無くてもアカウントを作ることができ、小売店舗、レストラン、Grab、オンラインショッピングでの支払いに利用できる。マレーシア以外の国でもAlipay+に対応している地域・店舗であれば利用可。旅行者にとっては、物理カードよりもスマホアプリの方が現実的。
TNG eWalletを日本でセットアップするのは難しい
調べて分かったのだが、アカウントを作る際の本人確認にはマレーシアなどのTouch ‘n Go eWalletが使われている国の電話番号が必要。日本の電話番号では不可。旅行時に現地の電話番号付きのSIMを購入してアカウントを作成することは可能だが、音声通話・SMSが付かないSIMには電話番号も付かないのでデータ専用SIMではだめ。普及が進んでいるeSIMはデータ専用のものが多いので、いよいよ難易度が上がる。どうしても日本でセットアップしたければ、リスク承知でオンラインのSMS受信サービス使う手があるが自己判断で。
日本のクレジットカードからはチャージできない
より難易度を高くしているのがチャージする手段。日本で発行されたクレジットカードからはチャージできないことが難点。コンビニでチャージするしかなければ利便性は落ちる。だが、WISEというオンライン送金サービスを使うことでTouch ‘n Go eWalletへ入金できる。
初めての入金の手順は以下の通り、
- Touch ‘n Go eWalletアプリの「Add money」をタップ。
- DuitNow Transferの下にある、番号をコピー。
- Wiseアプリの「送金する」をタップ。
- 送金元と送金先の通貨を指定(日本円とマレーシアリンギット、など)。
- 送金金額または受け取り金額を入力。ここでレートが分かる。
- 「受取人の追加方法をご選択ください」画面で、「Wiseで見つける」、「DoitNow」、「銀行口座情報」とあるので「銀行口座情報」を選ぶ。
- 「受取人をご選択ください」画面で「自分」を選ぶ。
- 「ご自身の口座情報をご入力ください」画面で「銀行名」では「Touch ‘n Go Sdn Bhd」を選び、「口座番号」には先にコピーしておいた番号を入力。
2回目からはWiseに前回の送金情報が残っているので簡単。とりあえず100リンギット入金してみた。