今日の映画 – レヴェナント：蘇えりし者（The Revenant）

「アビエイター」、「ブラッド・ダイヤモンド」でアカデミー主演男優賞にノミネートされながら受賞に至らず、昨年の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でアカデミー賞欲しいオーラを出しまくって再挑戦したもののダメ。このまま賞には縁がないのではとまで思われたレオナルド・ディカプリオがとうとうアカデミー主演男優賞を受賞した映画。

たしかにディカプリオの熱演は特筆モノで、昨年の「ウルフ・オブ・ウォールストリート」とは全く違った役柄で主演男優賞を狙える演技の巾の広がりも受賞に相応しいと言って良い。

しかし、監督のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥは昨年の「バードマン あるいは（無知がもたらす予期せぬ奇跡）」から2年連続のアカデミー監督賞受賞。撮影監督のエマニュエル・ルベツキはさらに1年前の「ゼロ・グラビティ」から3年連続アカデミー撮影賞受賞。この2人が強すぎて、この最強コンビにディカプリオがうまく相乗りできたという感じも拭い切れない。

特に、エマニュエル・ルベツキは、宇宙、大都会、自然の中と全く異なる舞台の撮影で、観るものを圧倒するような映像を生み出しているのが素晴らしい。この映画はストーリーだけをみれば、それほど込み入ったものではなく、シンプルと言って良いくらいだが、映画を通しての自然の風景、そしてディカプリオの熱演を観ているだけで良い映画という気がしてくる。

敵役のトム・ハーディも風貌が変わるくらいの髭面で、ディカプリオに負けず劣らずの熱演で良かった。エンドロールでは、かなり大勢のスタントがクレジットされていたが、危険なシーンはスタントに任せたとしても、雪の中や川の中での撮影シーンはたいへんやったんやろと思う。

あと、どうやって撮ったのか分からんけど、ディカプリオが熊と闘うシーンがリアルやった。熊はCGと思うけど、最近の特撮技術はすごい。

Trailer

2016年に観た映画