今日の映画 - ロケットマン(Rocketman)

Rocketman

映画レビュー

エルトン・ジョンの半生を描いた伝記映画。監督のデクスター・フレッチャーは「ボヘミアン・ラプソディ」の監督でもある。「ボヘミアン・ラプソディ」が創作を交えた伝記映画の体裁をとっていたのに対して、この映画はミュージカル映画の造り。したがって現実と空想が入り混じった映像となっている。

冒頭からして、ハデハデな舞台衣装のエルトンがそのまま断酒会の部屋に入ってきてサークルに入って語りだす。ここで過去に戻って幼少期からおやの愛情に恵まれなかったこと、若くしてピアノの才能の片鱗を見せたこと、クラッシックからロックへと転向したこと、作詞家バーニー・トーピンとの出会いへと進んでいく。作曲は得意だが作詞が不得手なエルトンがバーニーからの詞を受け取って、即興で「僕の歌は君の歌(Your Song)」を弾き語るところが見せ場。

エルトンを演じたタロン・エガートンは「キングスマン」シリーズや「SING/シング」でのゴリラの声役くらいしか実績がない俳優なのに、この映画では吹き替えなしで30曲近いエルトンの曲を歌っている。5ヶ月間、歌とピアノのレッスンを受けたというが、その程度のトレーニングで演ってしまうところがすごい。「キングスマン ゴールデン・サークル」にはエルトン・ジョンがゲスト的に出演していたので縁はあったということか。映画の中ではエルトンと同じく前歯がすきっ歯になっていたので歯まで矯正したのかと思ったが、歯用に作られたタトーインクで隙間を描いたらしい。

作詞家のバーニー・トーピンを演じたのは、「リトル・ダンサー」でビリー・エリオットを演ったジェイミー・ベル。マネージャーのジョン・リード役リチャード・マッデンはどこかで見たことがあると思ったら、テレビドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」のロブ・スタークを演っていた俳優。ちなみにこのジョン・リードは後日クイーンのマネージャーもやっている。この映画ではエルトンと仲違いしてクビになっているビジネス優先の人間性に欠ける人物として描かれているが、「ボヘミアン・ラプソディ」では同僚の罠に嵌ってクイーンのマネージャーをクビになる気の毒な役。

「ボヘミアン・ラプソディ」がブライアン・メイとロジャー・テイラーがスタッフに入っているとはいえ主人公のフレディ・マーキュリーが亡くなっていたのに対して、この映画ではエルトン・ジョン本人が製作総指揮に名を連ねている。なので、良きにつけ、悪しきにつけエルトンの意向が反映された内容となっていると思われる。映画の内容が事実と合っているかどうかは分からないが、音楽映画として見ればタロン・エガートンの頑張りは十分観るだけの価値があると思う。

予告編

2019年に観た映画

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