今日の映画 – モアナと伝説の海(Moana)

「モアナと伝説の海」のポスター

映画レビュー

「アナと雪の女王」、「ズートピア」とヒットを続けているディズニー・アニメーション・スタジオの南の島と海を舞台にしたファンアジーアニメ。ヒロインがモアナ、相方の半神がマウイという名前なのでハワイを連想するが場所は特定されていない。監督の2人は、取材のためにフィジー、サモア、タヒチなどを訪れているという。モアナの住む島の住民たちは、南太平洋の島々に住んでいる人たちとして誰もがイメージするようなキャラクターに作られている。

この映画に限らず、最近のアニメの技術の進歩はめざましい。人の肌などはわざとアニメらしくツルンとしたテクスチャにしてあるが、島の植物や砂浜などの質感がすばらしい。それに加えて、この映画の殆どのシーンでは海の水が描かれるが、色、透明感、波、泡など、従来のアニメでは作りにくかったところをごく自然に表現しているところがすごい。

最近のアニメの例に漏れず、ミュジカル調に挿入歌がガンガン入る。歌う曲数では「アナと雪の女王」より多いのではないかと思う。主題歌「How Far I’ll Go」は映画中はモアナの声をやっているアウリイ・クラヴァーリョが、エンドロールでは別の歌手アレッサ・カーラに歌わせ、吹替版も周到に準備したのは「アナと雪の女王」の「Let It Go」に習っている。良い曲と思うが、世間でブームになるほどにはなっていないところを見ると、ディスニーは2匹めのドジョウを掬いそこねたか?

タヒチの声をやっているのは、俳優でプロレスラーのドウェイン・ジョンソンで、歌も自分で歌っている。最近観た「[SING シング](https://blog.greenchilli.com/movie/sing/)」の豪華声優陣にはおよばないが、名前も知らない俳優やプロレスラーまで堂々と歌って、しかもそれが上手いのはアメリカのショービジネス界の層の厚さを実感させられる。

ストーリーはシンプルで分かりやすく、映画を見終わると出てきたキャラクターに悪者がいない文部科学省推薦になりそうな筋立て。子供も大人も楽しめる。

予告編

2017年に観た映画

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