今日の映画 – 30年後の同窓会(Last Flag Flying)

Last Flag Flying

映画レビュー

おっさん3人のロードムービー。原作はハル・アシュビー監督「さらば冬のかもめ(The Last Detail)」のダリル・ポニックサンなので、この映画が続編と言われたりしているようだが、軍関係の3人が旅することろは似ているが、映画として続編ではない。

主要登場人物の3人のおっさんには、ドク(スティーブ・カレル)、サル(ブライアン・クランストン)、リチャード牧師(ローレンス・フィッシュバーン)と達者な俳優をキャストしている。クレジットやポスターの並びから分かるように、30年振りにベトナム戦争での海兵隊仲間を探して尋ねていくドクが主人公ということになっているが、ドクはおとなしい性格でセリフも少なめなので、終始喋り続けて悪ふざけするサルが話を引っ張っていく感じ。

ブレイキング・バッドの成功で50歳を過ぎてスターになったブライアン・クランストンは、若い頃を知らないので、ブレイキング・バッドの学校教師、脚本家ドルトン・トランボなど、落ち着いた年配の役しか見ていなかったが、やんちゃな中年オヤジでも十分良かった。

逆に、コメディアンのバックグラウンドがあるスティーブ・カレルが寡黙な役で、これも良かったが地味地味した感じ。近日公開の「バトル・オブ・ザ・セクシーズ」で本領発揮するのではないかと期待する。

ローレンス・フィッシュバーンはマトリックス3部作のモーフィアス役のイメージが強すぎるが、髪も髭も白くなって神とのコンタクトを語る一風変わった牧師の役も悪くない。

それ以外に頻繁に顔を出す登場人物は海兵隊から命じられて棺のお守り役として3人の旅にアテンドする若い海兵隊員のワシントン(J・クイントン・ジョンソン)くらい。あと、出番は少ないがワシントンの上司の大佐(ユル・ヴァスケス)のメイクがヌメッとして気持ち悪かった。

「さらば冬のかもめ」の細部は覚えていないが、旅する3人のリーダー格のジャック・ニコルソンが行く先々でハチャメチャなことを繰り返していたのに比べて、おっさん3人はやや大人しい感じがした。とはいえ、棺桶を積んだ貨車でワシントンを含めた4人でベトナム・ディズニーランドを語るところはぶっ飛んでいてなかなか良い。

3人の主人公は兵役後30年間会っていなかったくらいだから、仲の良い友達ではなかった。30年振りの再会は、ドクがインターネットでサルと神父を見つけて訪ねたからで、突然の訪問者に頼まれて2人が同行するのは、ベトナム時代の悪行でドクに迷惑を掛けたという自責の念があったからと思われる。ドク自身映画の終盤でサルに「貸しはない」というセリフがあるが、最初は昔の「貸し」を当てにして2人を訪問したのかもしれない。それが3人で旅をするあいだに、友情に変わっているというのがこの映画のええところ。

冒頭、サルが働いているカウンターの奥の棚に「You can’t pee for free.」の札があったが、ラスト近くで、ワシントンを加えた4人が車でドクの家に着いたとたん、がまんしきれなくなったサルが立ち小便をするのはこの関連か?

予告編

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