今日の映画 – ブラック・クランズマン(BlacKkKlansman)

BlacKkKlansman

映画レビュー

KKKに潜入捜査する刑事モノ。ただ、その刑事が実際に潜入する白人のフリップ(アダム・ドライバー)と電話だけで応対する黒人のロン(ジョン・デビッド・ワシントン)の二人組というのが異色。

監督がスパイク・リーなのでKKKとブラックパンサー党を対比的に並べ、さらに映画冒頭に「風と共に去りぬ」の1シーンとポーリガード博士とかいう人の人種差別満載の演説、最後にドキュメンタリー映像を配置することで政治的メッセージを込めたのだろうが、映画の本体部分は娯楽映画として楽しめる。

この映画はアカデミー脚色賞を獲得している。聞くところによると、フリップがユダヤ人という設定は原作にはなく、映画化の際に加えられたらしい。潜入捜査の電話担当と実際に潜入する担当ではどう考えても後者の分が悪い。それでもフリップが捜査を続ける理由は、KKKが白人至上主義だけでなく反ユダヤ主義を掲げているからということで整合を取っている。フリップのKKK潜入と並行して、ロンもブラックパンサー党へ潜入するのは2人のバランスを考えたものだろうか?

しかし、よくよく考えてみると、この潜入捜査を潜入担当と電話担当に分ける必要はなかったのではないかという疑問が湧いてくる。要は、フリップが潜入も電話での受け答えもやるのが現実的に思える。潜入捜査の映画は潜入がバレるのではないかというスリルが持ち味だが、この映画では緊張感はあまりない。特に、KKK内の過激なグループが黒人襲撃のために爆弾を仕掛けようとして失敗するところはコメディ調が強すぎてやや違和感を感じた。

主演のジョン・デビッド・ワシントンはデンゼル・ワシントンの長男でNFLのラムズの選手として活躍した後に俳優に転じた人。パートナーの刑事フィリップを演じるアダム・ドライバーは最初に見た「スター・ウォーズ フォースの覚醒」の印象が悪すぎたが、その後の出演作では堅実な演技を見せて評価上昇中。この映画ではアカデミー助演男優賞にノミネートされた。

予告編

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