今年の初映画はスペイン映画 – ブランカニエベス(Blancanieves)

スペイン映画は久しぶり。 この映画は、CGを駆使して3Dも当たり前という今の映画の中で、モノクロ、サイレントというかなり異色の映画。グリム童話の白雪姫(=Blancanieves)を下地に舞台をスペインに移して女主人公が闘牛士というもの。監督も、出演者も知らん人ばっかりやったけど、なかなか良かった。



サイレント映画なので音楽は入るが当然セリフは無し、所々に入るタイトル字幕だけ。改めて思ったのは、音のセリフがなくても視覚でかなり分かってしまうということ。たまにこういう映画を見ると、くどくどしたセリフの言い回しがなくて返って新鮮な感じがする。

その分、多少演技が誇張され気味なところがあるけど嫌味ではない。例えば、継母役のマリベル・ベルドゥが最初に出てくる場面では、セリフもないのにちょっとした仕草で「あっ、こいつ悪者やん」と分かってしまう。この継母、典型的な悪役やけど存在感あり。 存在感ありすぎてポスターのメインキャラになってるのはちょっと行き過ぎやとおもうけど。

ストーリーは童話を下敷きにしているためか、子供の頃に童話を読んでなんとなく感じた不条理感が付き纏う。特に、ラストはチラッと希望みたいなのを見せるが、「おいおい、こんなんでええのん?」というのが個人的な感じ。

ヨーロッパでは色々な賞を取った良い映画やのに、日本では大した評判にもならず、上映は東京都心部では新宿武蔵野館1館だけの上映、しかもこんな小さなスクリーンというのに一抹の寂しさを感じる。


Trailer

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