前回はエスプレッソマシンだったので、今回はコーヒー豆の電動ミル。
電動コーヒーミルのコーヒー豆を挽く方式はいくつかあるが、エスプレッソマシン用に挽くことができることが必要条件なので、廉価モデルで使われている回転刃が豆をカットしていく方式はまず除外。
業務用でよく使われるカット刃式のミルは人気が高いが、価格も2万円以上。エスプレッソ用の細かさは難しいようなのでこれも除外。
残った方式は、上下2枚の歯で臼の様にすり潰す臼式、あるいは円形の刃と円錐形の刃(コニカルカッター)との組み合わせで豆を挽くコーン式(コニカル式)であるが、エスプレッソ用にはコーン式が良いという情報があったので、コーン式を検討。今では、デバイスタイルやボダムからコーン式の電動ミルが販売されているが、当時(約3年前)に10,000円前後で購入できる家庭用のコーン式電動ミルはデロンギ コーン式 コーヒーグラインダー KG364Jが唯一の製品で他に選択肢がなかったのでデロンギを購入。
上部の透明プラスチック製のホッパーに豆を入れ、ホッパーを回転させて白い丸印を挽きたい細かさ(14段階)に合わせて挽き方を指定する。あとは0~10まで目盛りのあるスプリング式のタイマーを回すと豆を挽き始める。挽かれたコーヒーは下部の透明プラスチック製の受け皿に落ちていく。
この、ホッパーを回して細かさを指定する方式は好き嫌いがあるが、ホッパーを取り外す際に大きく右端まで回すことで、ホッパー取り外し後に刃が回転しないような安全機構を兼ねているので良いと思う。
ホッパーの下にはシリコーン樹脂製のガイドが重力で落ちてきた豆を回転刃へと送り込むようになっている。円形の固定刃は簡単に取り外すことができ、中心部にはコーン状の回転刃が見える。これらの刃は炭素鋼でできているので、水洗いは不可。
約3年間使用して、コーヒー豆を挽く性能には十分満足。特に、エスプレッソ用の細かさに対応していて、「Extra Fine」で挽くと、家庭用のエスプレッソマシンでは圧力が不足して抽出できないくらい細かく挽くことができる。エスプレッソマシン用のコーヒーミルとしては、価格性能比は優れていると思う。
一方で、使いづらいところもいくつかある。特に、挽かれた粉は回転刃の周りに溜まり、それが外側へ押されることで側面の穴から押し出されて、下の受け皿へと落ちていく仕組みだが、側面の穴の開口部は外周の1/8だけしかなく、挽き終わった時点で回転刃の周りに粉が相当残っている。仕方がないので、本体を傾けて側面をバンバン叩いたりして、あるいはヘラのようなもので粉を穴へ落とし込もうとする。これで約2g程度が受け皿へ落ちるが、まだ固定刃、回転刃やその周辺に粉が約1g程度付いているのでブラシで掃除する。という具合に掃除がかなり面倒。
また、受け皿がプラスチック製で静電気が相当ひどい。冬場の空気が乾燥している日など、受け皿を引き出すと、本体の「DeLonghi」のロゴの下あたりにびっしりと粉が付いてしまう。この受け皿だけはガラスなど静電気の影響を受けにくいものにして欲しかったところ。
エスプレッソは毎日飲むので、毎回豆を挽いてコーヒーを淹れることを想定して購入したが、あまりに掃除が面倒なので、ホッパー1杯分(約200g)の豆をまとめて挽いて、粉を密閉できる容器に溜めておくという使い方になった。そういう訳で、使い勝手に不満が残るが、エスプレッソ用のコーヒーミルとしては良いと思う。
Gadget Mania 一覧
番号 | タイトル | マニア心刺激度 | 総合満足度 |
---|---|---|---|
1 | Ankar RoboVac 10 | ★★ | ★★★★ |
2 | ボンマック エスプレッソメーカー BME-100 | ★ | ★★★★★ |
3 | デロンギ コーン式 コーヒーグラインダー KG364J | ★★ | ★★★★ |
4 | エスプレッソ用タンパー | ★ | ★★★★ |
5 | コーヒードリッパー Kitclan ステンレスフィルター | ★★★ | ★★★★ |
6 | Google Home (1)、(2)、(3) | ★★★★★ | ★★★★★ |