新居の仕事部屋に壁面収納の本棚を設置したが、デスクが必要。引越し前に使っていたのはスチール製の事務机。機能的だったが20年以上使って少々くたびれているし、新しい部屋のサイズにも合わないので廃棄することにして新しいデスクを探したが、これというのが見つからない。
デスクを置く場所は、東向きの窓があるこのコーナー。左側のコーナーの柱から右側の壁まで実測で2520mm。2人分の幅は十分あるので、奥行き600mm程度のデスクをここに置く計画。しかし、既製品でサイズがぴったりというのは無いし、オーダーメードの家具はかなり高い。
デスクやテーブルは、天板に脚をつけただけの構造なので、DIYの対象としては比較的簡単。かつ、自分で作って費用を節約すれば予算を天板に充てることができる。もちろん、サイズは微調整可能。
通販で木材を販売しているところはたくさんあるが、取り扱い木材の種類が多く、指定サイズにカットしてくれて、必要な加工をやってくれるところという基準で選んだのがマルトクショップ。このサイトでは、好みの木材を選んで、サイズを指定し、必要ならば面取りやコーナー加工さらには塗装までやってもらえる。Webサイトで選んでいけばリアルタイムで見積もり価格が出るところも便利。
使う木材はこの際おごって無垢のウォールナットと行きたいところだが、高すぎる。ウォールナットの集成材で一部白いところを含む板なら30mm厚で4万円程度で買える。ちなみに、ウォールナットは色の濃くて硬い芯材の部分の値段が高く、白くて柔らかい辺材(白太)の部分が安い。でも、白太が混ざった集成材はモザイクのようでそれなりに味がある。
というように、木材をいろいろと見ていて発見したのがアカシア集成材。アカシアというのはマメ科の植物。マメ科というとえんどう豆とか大豆とか「草」をイメージして木材という感覚があまりないけど、アカシアとか藤なんかはマメ科でも立派な樹木。これを集成した板で、こちらも白太が混ざってくるのでモザイクの風合い。質感はウォールナットには及ばないが、値段がウォールナットの半分以下なのでアカシア集成材を使ってみることにした。
必要なサイズは奥行き600mm、左右2520mm、厚さ30mm。左右ぴったりだと測定誤差や木材の加工精度で2520mmの幅に収まらなかったら削らなければならないので、左右2mmずつ余裕をみて、2516mmで注文。併せて、前面になる角の3mmのコーナー処理と磨きをオプションで追加した。コーナー処理は紙やすりでできないことはないけど、2.5mの長さを均一にコーナー処理するのは現実的には不可能。全面をペーパー掛けするのもこれだけのサイズになると大変なのでお願いした。塗装は自分でやることにして節約、反り止めはあった方がよいのだろうけど、集成材なのでたいして反らないだろうと高をくくって省略。
そして届いたのがこれ。重量約30kg、重い。
これは白木のままなので、塗装などが必要。今回は、木材の風合いを生かしてオイル処理にした。少しでも色を濃くしたかったので、使ったのはワトコオイルの13番「ダークウォルナット」。ワトコオイルの濃い色には他に10番の「エボニー」があるが、サンプルを取り寄せて試し塗りしたところ、エボニーでは濃い部分が木材の導管部分を目立たせて好みではなかったのでダークウォルナットにした。
オイル処理した後の天板の裏側。白太が多いが、これはこれで悪くない。
表側はこんな感じ。色の濃い面を表側に使って集成してくれていることがよく分かる。
さて、天板は手に入ったが脚をどうするかが思案のしどころ。一番簡単なのは市販の脚を調達して組み立てること。だが、これといったのが見つからない。厚さが30mmあるとはいえ、幅が約2.5mあるので両端だけの支えでは保たなさそう。かといって、中央部分に脚を置くとデスク下の空間が左右に分断されてしまう。特に、既存のキャスター付きのキャビネットをデスク下に入れたいと思っているので、中央部分の脚は避けたい。
で、結局脚は自作することにした。あまり見えないところなので、材料はSPF材。これを門型に組んで左右、および中央奥の壁にネジで固定した。壁は石膏ボードにクロス張りなので、石膏ボードの裏側にある間柱に固定しているネジの位置を磁石で捜してその位置で固定した。
その脚に天板を乗せたところ。ケーブル配線のために、奥の壁との間に約3cmの隙間を空けてある。中央の手前に脚を置かなかったのでデスク下はゆったりしている。
左手前のコーナー処理はオプションで頼むのを忘れていたので、トリマーをつかってRをとった。
集成材ならではのモザイク状の仕上がり。けっこう気に入っている。
広いと思っていたが、PCやキャビネットを戻すと結構混み合っているがまずまず快適な作業空間になった。
あとは、デスクしたのケーブルをなんとか整理したい。