「インド初のゾンビコメディ」として公開されていた映画。上映館はB級ゾンビ物で実績のある有楽町ヒューマントラストシネマ。最近観た「女神は二度微笑む」などインド映画の興隆を実感している身としては必見と思っていたのに、短期で上映終了。オクラ入りとなったかと残念に思っていたところ、シネマート新宿で1周間上映されることになったので追っかけた。
映画は始まってしばらくは3人の若者の共同生活していると思われるアパートや職場でのシーンが続いてゾンビの気配もない。唯一、ゾンビに関わるのは、冒頭のテレビを見ている場面で写っている番組がマイケル・ジャクソンのスリラーのインド版パロディということくらい。
一連のドタバタの結果、3人のうち一人は会社をクビになり、もう一人は失恋、残る一人のゴア出張に便乗して3人でゴア旅行に行くことになる。そこで離島で行われるロシアン・マフィアのパーティに潜入するところから話は急展開。
パーティで供された新型ドラッグを飲んだ人が副作用でゾンビになるということで一夜明けると島中がゾンビだらけ。残ったのは件の3人とヒロイン役の女性、ロシアン・マフィアのボス風の男とそのボディ・ガードの合計6人だけ。3バカトリオ+ヒロイン+マッチョな男2人という構図。
ゾンビから逃げまわったり、孤立した仲間を助けに行ったり、嶋から脱出するためのボートを確保しようとしたり、ドタバタが続く。言葉は英語、インド語、ロシア語が入り交じる。
ゾンビのメイクはかなりお手軽。動きののろいゾンビに簡単に囲まれたり、逆に密集しているゾンビ集団の間を逃げまわっても無事だったりとリアリズムドまったくなし。ラッグでゾンビ化するとしても、それに噛まれた人もゾンビになるところが説明つかないなど、突っ込みたいとこ満載やけど、まあそういうところを突っ込む映画ではない。
そういったところを含めて、B級映画に期待するものを期待通りに入れ込んである映画。コメディということもあるけど、インド映画だけあって、全然怖くない。
低予算公開映画だけあって、パンフレットはなし。なのに上映前にテーマソングの日本語版の曲が流れたり、公式Twitterの内容が裏話などを含めて変に充実していたり、面白いプロモーションをやっている。
Trailer
番号 | 邦題 | 原題 | 監督 | 評価 |
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17 | インド・オブ・ザ・デッド | Go Goa Gone | Raj Nidimoru, Krishna D.K. | 3.5 |
16 | 女神は二度微笑む | Kahaani | Sujoy Ghosh | 4.0 |
15 | パリよ、永遠に | Diplomatie | Volker Schlondorff | 3.0 |
14 | 博士と彼女のセオリー | The Theory of Everything | James Marsh | 3.5 |
13 | イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密 | The Imitation Game | Morten Tyldum | 4.5 |
12 | 妻への家路 | 帰来 | 張芸謀 | 4.0 |
11 | シェフ 三ツ星フードトラック始めました | Chef | Jon Favreau | 3.5 |
10 | フォックスキャッチャー | Foxcatcher | Bennett Miller | 3.5 |
9 | アメリカン・スナイパー | American Sniper | Clint Eastwood | 4.0 |
8 | おみおくりの作法 | Still Life | Uberto Pasolini | 3.0 |
7 | エクソダス 神と王 | Exodus: Gods and Kings | Ridley Scott | 3.5 |
6 | ドラフト・デイ | Draft Day | Ivan Reitman | 2.5 |
5 | 今日の映画 – 特捜部Q 檻の中の女 | Kvinden i buret | Mikkel Norgaard | 3 |
4 | KANO 1931海の向こうの甲子園 | KANO | 馬志翔 | 3.5 |
3 | ジミー、野をかける伝説 | Jimmy’s Hall | Ken Loach | 3.5 |
2 | シン・シティ 復讐の女神 | Sin City: A Dame to Kill For | Robert Rodriguez, Frank Miller | 3.5 |
1 | 毛皮のヴィーナス | Venus in Fur | Roman Polanski | 4.0 |