今日の映画 – MILES AHEAD/マイルス・デイヴィス 空白の5年間(Miles Ahead)

Miles Ahead

映画レビュー

昨年末に立て続けにブルーに生まれついてJACOと観た勢いでと思ったが、都合がつかずに今年に持ち越した映画。

先の2作が、伝記映画、ドキュメンタリーやったので、この映画もそんなもんかなくらいで観に行った。タイトルに「空白の5年間」とあったら、マイルス・デイビスの1975年~1980年の活動休止期間に何があったのかを題材にした映画と思うやん。

ところが、どっこい、映画の中ではマイルスがギャングに奪われた未発表の音楽のテープを奪回するために大暴れ。記者のユアン・マクレガーを引き連れて、敵地に乗り込んだり、ピストルをぶっ放したりして呆然。う~ん、これ実話に基づいた映画やなかったわ。ドン・チードルもマイルスに似てないし。

Wikipediaによると、映画制作のいきさつは、「(マイルスの家族との)会議の中で、デイヴィスに関わった5名の女性たちを中心とする物語など、複数の構想が明かされたが、これらに対してチードルは難色を示した。彼は「マイルス・デイヴィスをギャングスターとして描いた映画にするべきである」と語り、その言葉にデイヴィスの家族は同意した。帰り道、チードルは自ら監督することを決意した」とのこと。

そういう訳で、監督、脚本、主演の3役をこなしたドン・チードルの趣味で作られたような映画。と言ってしまうと根も葉もないけど、実際観てみるとけっこう面白かった。そもそも、マイルス・デイビスがどういう人やったのかよう知らんし、「ブルーに生まれついて」でマイルス役がちらっと出てきて、やたら不機嫌そうなのがなんとなくイメージに合うけど、この映画のドン・チードルのマイルスも、観てるうちに「まあそんな感じやったんかも知れんな」と思わせる。

ストーリは全くの作り話やけど、家族公認だけあって、映画で使われた音楽は正真正銘マイルスの音源をつかってるらしい。それにドン・チードルが当て振りで合わせてるが、これも実際演っているようで悪くない。なんか変な映画やけど、これはこれでアリかなと思う。しかし、この映画の物語の時間はたぶん2日くらい、これがなんで「空白の5年間」になんねん!

Trailer

2017年に観た映画

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