昨年暮れにHPから発売されたノートPC、HP Stream 11。コストパフォーマンスが高いとメディアでの評価も上々、久しぶりに物欲が湧く。
自宅ではWindowsデスクトップPCを使っているのでノートPCを使う機会はあまりない。外出先ではAndroidタブレットで大抵間に合うし、昨年Chromebookも買った。とはいえ、自宅の別の部屋でPCを使いたいこともあるし、外出先でChromebookでは周辺機器との接続とかが厳しいこともある。古いノートPCを持ってはいるが、2kg近い重さの割には今のエントリーPCのパフォーマンスにも及ばない。ということで、買い代え決定。
ただし、個人的な嗜好は英語キーボード。長年英語キーボードを使い続けてきたので、今更日本語キーボードを使うきになれない。というころでUSからの個人輸入を考える。US HPのオンラインストアは日本へは発送してくれないので、USのAmazonを調べると価格はUS$220(このブログを書いている時点ではUS$200に値下げ)。Amazonは商品によって日本へ発送するものと不可のものがあるが、これは送ってくれるので、国際送料とTaxを加えた価格で買える。
ところが、Amazonの同じページで横を見るとHP Stream 11 Signature Editionというのがあって、こちらはUS$20ディスカウントのセール中でUS$179と安い。Signature Editionとは、早い話がGoogleのNexusみたいなもんで、ハードウェアはOEMが製造するが、プリインストールされるソフトはMicrosoftのOSと最低限のユーティリティのみというもの。したがって、おまけの(あまり役に立たない)アプリやサードパーティ製のお試し版アプリなんかが入っていないシンプルなもの。販売もAmazonのサイトはリンクがあるだけで、US Microsoftのオンラインストアで売っている。(このブログを書いている時点ではAmazonもSignature Editionを売り始めたがUS$234と高い。Microsoftのストアはディスカウントが終わってUS$199に戻っていた。)
US MicrosoftのオンラインストアはHPと同様に日本への発送をやってくれないので、転送業者を使わなければならないが、約US$40の価格差があればある程度ペイできそうだし、Signature Editionのシンプルさが気に入ったので、暮れも押し迫った12月29日に購入した。
転送業者はユタ州のGoopping。他を探せばもっと安いところがあるかもしれないけど、めんどうなので使い慣れているところへ依頼。そんな訳で、2週間くらい掛かるだろうと思っていたら1月7日に到着、正月を挟んだ転送作業込で9日しか掛からなかった。
掛かった総額と内訳明細は以下の通り。
本体価格: US$179 (21,480円)
Sales Tax: US$12 (1,440円)
国際送料: 4,926円
転送手数料: 1,280円
箱代金: 500円
保険料: 200円
消費税: 800円
立替納税手数料: 1,080円
合計: 31,706円
ユタ州のSales Taxと日本の消費税と2重に払っているとか、消費税を建て替えてもらうためのDHLの手数料が消費税より高いとか気に入らないところはあるものの、日本でHP Stream 11を買えば、送料と消費税込で31,104円なので、ほぼ同じ価格。US版には日本版に付いていないOffice 365(英語版)が付いているので、それを含めて考えれば割安。結果的には、数日待って、Amazonでの通常版の価格がUS$200になったときにAmazonから直接買えばもっと安くなったはず。
しかし、こうしてみると、USに住んでいれば今の為替で2万円ちょっと、昔のように為替が80円くらいなら1万5000円くらいで買えてしまうというのはすごいなとしみじみ思う。
DHLが自宅へ配達してきたのは、こんな箱。
箱を開けると、HPの箱。少々ダメージがあったが中身は大丈夫。
その箱を開けると、こんな感じ。
製品に含まれる主なものは写真のとおり、本体、ACアダプターとコード、セットアップインストラクション、Officeのキーコード、Microsoftのギフトカード、Signature Editionのしおり。その他は保証条項やサポートの情報など。
ACアダプターは比較的小型で本体へ差し込むプラグもL字型になっていて良いが、ACコードは相変わらずアース付きの3芯。日本で評判の悪い断面が丸くて硬いコードではなく、平行3芯で柔らかいので嵩張らないのは良いが、3ピンプラグは大きくていただけない。コードは短めだが、バッテリの持続時間が相当あって、ACアダプターを繋ぎながら使うことはまずなさそうなのでOK。
本体は「Horizon Blue」と名付けられた青色でマットな仕上げ。指紋は付きにくそう。他に類を見ないような色なので、適当に目立ってよい。
底面も同じ材質で接地面積の大きなゴム足付き。写真手前のヒンジ側にも小さなゴムが2箇所付いているが何のためなのか不明。ファンレスなので排気口はない。奥のメッシュの開口部はスピーカ。
右側面にヘッドホンジャック、USBポート×2、HDMIポート。HDMIは標準のサイズ。
左側側面には盗難防止ワイヤー用穴、電源コネクタとランプ、SDカードリーダ。SDカードリーダの開口部が気になるならカードを挿したままにしておけばよいが、カードの端が1mmくらい出っ張るのが残念。
背面にはポート類はなく、「Hewlett Packard」の文字が入る。
全面にもなにもなし。
HPのChromebook 11と並べて比較。 横幅はほぼ同じ。 奥行きはHP Stream 11の方がやや大きい。
ディスプレイサイズは同じ。IPSのHP Chromebook 11の方がクオリティが高いが、HP Stream 11も悪くない。光沢パネルじゃなくてノングレアなのはよい。
キーボードのサイズも同じでレイアウトも類似。カーソルキーが小さくなるのは仕方ないが、使い慣れた逆T字型の方が好み。両機種ともキーストロークが短い割にはタッチはよく、キーボード自体の剛性もしっかりしている。
タッチパッドのサイズもほぼ同じで、ボタンがなくて手前の角を押すのも同じ。2本指タップで右クリックになるが、感度が少し弱いと感じた。慣れの問題かもしれないけど。逆に、ブラウザを使っているときなど、ピンチイン/アウトで縮小/拡大できるので、左手の指をパッド上に置いておくと思わぬところでサイズを買えてしまった。
ヒンジのところにdtsのロゴがあるが、音楽を再生した音は、このサイズのノートPCにしては十分良い。
重量はHP Chromebook 11の1,038gに対して、HP Stream 11は1,247gとやや重い。HP Stream 11の方がI/Oが充実しているということもあるが、重さの差の大部分はバッテリの差から来ているのではないかと思う。
ローコストのノートPCなのに、全体の作りがよく、安っぽい感じがしない。底面にもネジが露出しておらず、どうやって分解すればよいか分からないくらい上手く作られている。重さが1kgを切ってくれれば嬉しいところとはいえ、Celeronで7時間くらい保たせようとするとバッテリの重量が増えてしまって致し方ないのかも。まあ、この価格の製品にそこまで望むのは望み過ぎというもの。
Windows編へ続く