クロアチア旅行(Day 6)ニン日帰り

Day 6の内容

  • ニン日帰り
  • ザダル市内観光(#2)

ニン日帰り

ニンへバスで行く

今日はザダルから約20km、バスで30分程度のところにあるニン(Nin)へ日帰りで行く予定。昨日のうちにザダルのバスステーションでチケットの販売場所と時刻表を確認しておいた。

ロビニのような小さなバスステーションではチケットを売るオフィスが一つで複数のバス会社を扱っていたが、ザダルはチケットを売っていそうなところが見たところ3つあった。適当なところに行ってNinへのチケットを買いたいというと一番奥のオフィスへ行けという。

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扉を開けて入ると、薄暗くて不必要に広い部屋の奥に窓口があり、ここで時刻表の確認ができた。チケットは当日、ここで購入。

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昨夜のうちに朝食を調達していなかったので近くで済ませる。選択肢は、ローカルのパン屋かマクドナルドだったので、MacCafeでマフィンとカプチーノ。ファストフードの店でも英語で全く問題なし。

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ニンへ行くバス。

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ローカル線なのでコンパクトだがまだ新しいバス。乗客は地元の人たちで観光客らしいのはわれわれだけ。

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今日も雲一つない快晴。

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ニンに到着する直前にバスから見えた野原にポツンと建つ建物。石造りの小さな要塞のように見えるが、聖ニコラス教会。Wikipediaによると、12世紀初期に建てられた教会で、タルマチア地方で唯一現存する初期ロマネスク建築の建物とのこと。クロアチア王の戴冠が行われる由緒ある教会だったようだ。

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ニン到着

ニンに到着。ここはバスステーションではなく、簡単な雨よけがあるだけのバス停。

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ザダル行きの帰りのバスの時刻表。本数は多いがアンダーライン付きの便は平日のみの運行。この日は土曜日だったので、13:00の便でザダルへ戻ることにする。これを逃すと次は15:40までないので要注意。

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バス停からニンの旧市街入口までは歩いて300mくらい。途中にレストランやカフェがいくつかある。

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ニンは内海に浮かぶ直径500m程度の小島。2つの石造りの橋で陸地と繋がっている。バス停から近い側の橋の傍らには9世紀のクロアチア公、ブラニミル公の銅像があった。いまでは片田舎の町にすぎないが、当時ニンはクロアチア公を輩出する政治の中心地であると同時に、ビザンチンの影響のもと、クロアチアで最初に司教座が置かれたという東方正教の中心地でもあったところ。

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島へと続く橋を渡ってみると、途中から工事中になっている。上を歩いていると分からなかったが、渡り終えて横から見ると橋の半分は大きく破損し、壊れた部分に仮の橋が掛けられていた。この被害は2017年9月の洪水によるもので、橋以外にも建物や周囲の塩田が被害を受けたという。

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橋を渡ったところにある市街へと続くゲート。

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こじんまりとした街。観光客と出会うこともなく、のんびりと街をめぐる。

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ニンの教会巡り

街の中心に建つ聖アンセルモ教会。歴史は古いが18世紀に建て替えられているので建物自体は比較的新しい。

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教会の横にはグルグール司教の銅像がある。同じ銅像でさらに大きなものはスプリトにもある。

クロアチアと隣国セルビアはどちらも同じスラブ民族でほぼ同じ言葉を使っているのに、宗教はカトリックとセルビア正教、文字はアルファベット(ローマ文字)とキリル文字と異なっている。その起源は10世紀にあって、元々クロアチアもビザンチン系の東方正教でキリル文字を使っていたが、先ほどの橋のたもとの銅像ブラニミル公の後継者で初代クロアチア王のトミスラヴがビザンチンからの独立を狙ってダルマチアの教区ごとローマ教会へ鞍替えしてしまったことによる。それによって、トミスラヴはローマ教皇の庇護のもとクロアチア王に即位し、それまでの司教グルグールを左遷して追いやったという歴史。なので、グルグール司教は負け組なのだが、その後の民族運動のなかでスラブ民族の英雄として復権したのが銅像が建てられている背景。

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聖アンセルモ教会よりも小さいが、ニンの教会として知名度はより高い聖十字教会。大きさからすると小さな礼拝堂だが、司教が座る椅子が設けられていれば「聖堂」扱いになるそうで、世界で一番小さい聖堂と言われている。

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こちらは正面から見たところ。ビザンチン様式の教会で、上から見ると縦横同じ長さのギリシャ十字型。

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中に入ってみると、今では教会として使われておらずがらんとしていた。正面には3つの後陣があり、それぞれに明り取りのスリットがある。ちょうど燕の巣作りの時期で、何羽かが下見に来たのか出入りしていた。

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ニン街歩き

小さな街だが、味のある建物が多い。

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一人通れるかどうかの狭い通路。

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島の西側(塩田と反対側)には小さな船着き場があった。ここは内海のさらに内側にあるので波がほとんど無い。昨年に洪水があったことが信じられない静けさ。

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船着き場から対岸を見たところ、海水の透明度が高い。

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名前が分からないが船着き場の近くの木に咲いていた花。

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博物館

街中にあった「Museum of Nin archaeological foundings」というNinで出土したものを展示している博物館に入ってみる。

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木造の船。修復中の物もあったが、触れるような近さでの展示。

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動物もん。レプリカがあったら欲しい。

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塩の博物館 & 塩田見学

島の外、東側にある塩の博物館へ行くために、島に繋がる第2の橋へと向かう。前方に見えるアーチは橋から街への入口。しかし、補修中の様子。

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注意しながらアーチを潜り抜けると橋は壊れていて通れない。去年の洪水でやられたようだ。

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塩の博物館は目の前にあるのに、橋が渡れないので大きく迂回しなければならない。最初に渡ってきた補修中の石の橋の近くの仮設の橋まで戻り、ここから城壁の外側の道を行く。

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ニンは有名な塩の産地。島の東側には塩田が広がっている。

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島を左、塩田を右に見ながら歩く。

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さっき渡れなかった壊れた橋。

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塩の博物館に到着。思ったより遠かった。

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門を入ってすぐのところにオフィスとショップがある。ちょうど工事をやっているところだったが普通に営業中。

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土曜日で工場は動いていない。ショップの人に塩田を見たいと伝えたところ、塩を作っているのは夏の間だけで今の季節は休業中とのこと。せっかく来たので休みの塩田でも見せてもらおうと許可をもらって建物の裏側へ回る。

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コンクリートの広い空き地の隅に塩の山を発見。

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工場の後背地に広がる塩田は、水が張られておらず乾いていた。

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ショップで特産の塩を買って来た道を戻る。この季節なので歩いて往復できたが、真夏だったらしんどかったと思う。

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島の西側は船着き場になっていて昔あったであろう城壁は取り払われていた。一方東側は低い石垣で囲われていて旧市街とその外側を埋め立てて造った道路とを隔てている。所々に残る高い壁の名残がかつての城壁の高さを偲ばせる。

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ランチ@Burela

最初の橋の脇にあるレストラン「Burela」でランチにする。

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カルロバチコ。

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シーフードのパスタ。

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野菜のリゾット。

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予定通りバスでザダルへ戻る。

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ザダル市内観光(#2)

ザダルのスーパーマーケット

バスステーションに隣接しているSPARへ行ってみた。とりあえず見るだけ。

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フルーツも特に変わったものはない。

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お菓子売り場。チョコレートの種類が多い。

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パンとチーズ。

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再び旧市街へ

昨日と同じルートで旧市街の入口へやってきた。

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Stratico通りを北に向かって歩く。この通りは上りのスロープになっていて、街の東側の城壁の上へと続いていく道。

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この道沿いにあるガラス博物館(Museum of Ancient Glass)。

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城壁の上からは東側の湾とそれに掛かる橋がよく見える。

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この城壁には3つの門が残っていて、これは一番南側にある門。

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門の北側に広場がある。ここはマーケットとして使われているが今日はすでに営業終了。

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マーケットのある広場に2つ目の門がある。小さな門だが壁の厚みがあるので細長い。

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レストランMalo Mistoでディナー

広場の反対側にある小さなレストラン。

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店の正面は広場側へ開けているが左右の道は細い路地。

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開店直後で他の客はいない。テラス席ではなく室内に席をとる。

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席数は多くないが落ち着いた雰囲気。

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奥には小さなバーがある。

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ムール貝のワイン蒸し。日本で食べて美味しかったことがないが、ここのは旨い。

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定番のタコのサラダ、店によって作り方が違う。ここのタコはぶつ切りでなく皮をむいたもの。チーズが入っている。

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イカ墨のリゾット。

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食後にエスプレッソを頼んだら、食後酒が付いてきた。グラッパベースの甘い果実酒。

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夜の散歩

店を出たら夜は更けていた。

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半島の先端の方へぶらぶら散歩する。

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3つ目の門を外側から見たところ。

 

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半島の突端から見た日没直後の海。

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ここには直径22mの円盤状のモニュメントがある。シーオルガンを作った建築家二コラ・バシッチの手によるもので、昼間のうちに太陽電池で発電した電力で日没後にカラフルに発光する。

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観光スポットではあるが、地元の人の憩いの場にもなっている様子。

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アパートへと戻る途中、旧市街から出たところで夜のマラソンに遭遇した。

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最後尾を走る子供とその保護者。

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アパートへ戻るとオーナーのおばさんがケーキを持ってきてくれた。今日がご主人の誕生日だったので、そのおすそ分け。このおばさん、英語教育を受けていない世代で、おそらく初めて間もないアパート経営を一生懸命やっているのが伝わってくる。今まで泊まったアパートはホテルを意識してビジネスライクにしている感じのところが多かったが、このアパートはオーナが見えてホスピタリティを感じる。

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