市場に行ってみる
ホテルのブッフェスタイルの朝食はつまらないので今回は朝食なし。どこかへ食べに行かねばならない。昨日行ったジェズ教会の先にバラッロ市場(Mercato di Ballarò)があったので行ってみることにする。
プレトリア広場の前を通り、マクエダ通りを南方向へ歩く。
昨日に行ったサン・カタルド教会を左手に見ながら、すこし行ったところを右折。
ジェズ教会へ。まだ7時過ぎなので入り口は閉まったまま。
近くに「Palazzo Conte Federico」という貴族の屋敷があるらしいので行ってみる。標識を見付けたが、どれがその建物か分からず断念。結局路地の奥に見えている建物だったが、その時はわからなかった。
さんざん彷徨ったあげく、市場へ行ってみることにした。が、思ったより始まりが遅くてやっと店を出し始めたところ。
どうやら八百屋の準備が早くて、肉屋などは遅い様子。
市場だったら朝が早くて、食事できるところもいくつかあるはずという期待はもろくも崩れ、この時間に空いている唯一のカフェに入る。
シチリアのライスコロッケ、アランチーノとカプチーノで朝ご飯。アランチーノは衣が薄く、揚げ物にしては油っこくない。中身の味付けの見分けが付くように形が変えてある。
ライスはジャポニカ米。おにぎりというより固めのリゾットを丸めて衣を付けて揚げたような感じ。店によって大きさが違うが、朝ならこれ1個で十分。
この店の並びにチーズとソーセージ類を売る店が開いていたのでパルミジャーノとペコリーノを買う。
日本で買うのと比べて、値段はざっと5分の1くらいの感覚。ホテルに戻って一休み。
モンレアーレバス移動と観光
パレルモからバスで30分くらいのところにあるモンレアーレには世界遺産の大聖堂がある。12時45分から14時までは昼休みで入れないそうなので午後に行こうと考えていたが、急げば11時以前に着くことができそうなので、急遽繰り上げて出発した。
モンレアーレへの行き方
モンレアーレ行きのバスはノルマン王宮の裏側というか西側の「Indipendenza」というバス停から出る。
ここにはバス会社AMATのキオスクがあるのでそこでチケットを買う。二人分を往復で買うと、同じ€2.8のチケットが4枚つながっているものを渡された。
このキオスクの右側面の壁にモンレアーレ行きと帰りの「389番」バスの時刻表が貼ってある。要注意なのが白タクの運転手らしい人がうろうろしていて営業してくること。モンレアーレの大聖堂は11時には昼休みになってしまい、今からバスで行っても入れないとか平気で嘘を並べるので相手にしないこと。
10時出発予定のバスは10分ほど遅れてやってきた。この日の乗客は観光客と地元の人が半々という感じ。路線バスなのでバス停に停まりながら行くので終点まで約30分掛かる。
バスに乗ってみて分かったのは、運転手は運転するだけでチケットの販売や検札には全く関わらないこと。チケットは往復買っておいたので良かったが、片道だと帰りにバス停近くのタバコ屋などチケットを売っている店を探さなければならない。イタリアは午後2時から4時くらいは昼休みで店を閉めてしまうところが多く、チケットを買えない心配がある。
バスの中には刻印気があって、ここにチケットを差し込んで日付と時刻を印字する。車掌はおらず運転手は我関せずなのでいくらでも無賃乗車ができてしまいそうだが、時々取り締まりがあってチケットを持っていなかったり、持っていても印字していなかったら高額の罰金を科せられるそうなので注意。
終点のバス停から、大聖堂までは歩いて10分程度。帰りのバスはGoogle Mapだと少し離れたところに停留所があるように表示されるが、実際は到着したバスから乗客が降りたら、その場所で帰る人たちが乗り込んでくるのでここから乗って席を確保するのが良い。
モンレアーレ大聖堂
バス停から坂道を登って到着。
大聖堂に入って中を見るだけなら入場料は要らない。2月時点での入場可能時間は写真の通り。季節によって変わる可能性あり。
大聖堂の内部。
壁と柱の上部が全面モザイクになっていて壮観。バスで30分かけて来るだけの価値がある。
一番奥の壁と天井。
ここまでは無料で見れるが、正面左奥でチケットを販売していて、見たいところのチケットを買える。全部入りは€6。これで、回廊、礼拝堂、ミュージアム、大聖堂のテラスに入ることができる。
まずはご本尊を至近距離から。
壁のレリーフ。大理石を繊細に彫刻してある。
ミュージアムはモダンな造り。上の階にも展示室がいくつかあるが時間がなければ省略してもよいかも。階段で上り下りするが、エレベータもある。
大聖堂のテラスへ上る入り口。
細い通路を上がっていくと屋根に出られる。
北側の面からは回廊と庭を一望できる。
大聖堂の内部も一部見ることができる。
登っていける最上部。
そこからの景色。
階段を下って大聖堂の中に戻る。
回廊を見たかったがパレルモへ戻るバスの時刻が迫っていたので割愛。ミュージアムよりも回廊を優先してみるべきだった。まあ、テラスから見ることができたので良しとしよう。
パレルモへの帰り方
パレルモから来るバスは降りたところが終点。ここは小さなロータリーになっていて、帰りの乗客向けのバス停とベンチらしきものが設けられている。だが、終点で乗客が降りるのと同時に帰りの乗客が乗り込み始めるので降りたところで待っているのが正解。
約30分かけてパレルモへ戻る。終点での降車場所は乗車したところよりも1ブロック離れた好演の西側になる。
「Caffè Kaleido」でランチ
昼時になったのでパレルモ大聖堂の近くの「Caffè Kaleido」へ行く。
店内はすっきりした内装。家族連れで賑わっていた。
ガラスケースの中のアンティパストを指さしで選ぶ。ナス、ほうれん草、クスクスのサラダ、カポナータ風のトマト煮込み、インゲン、トマトとジャガイモなど。フォカッチャが付く。
あとは、メニューからソーセージときのこのリゾットを選ぶ。
そしてワイン。最後にカフェをもらってトータル約30ユーロ。昨日のランチが激安で夕食も安かったので比較的高いが、まずまずの内容。
パレルモ観光(続き)
パレルモ大聖堂
比較的新しく作られたものだが、規模は大きい。
モンレアーレの大聖堂の装飾にはかなわないが、立派な造り。
天井の絵が、透かしの入ったような不思議な描き方で独特の雰囲気を出している。
ヌオーバ門
西側のバスターミナル側から見たところ。右側がノルマンニ宮殿の建物に繋がっている。
東側からの景色。
ヌオーバ門からクアトロ・カンティへと向かう道はヴィットリオ・エマヌエーレ通り。通りの南側には大きな公園がある。
ノルマンニ宮殿
チケット売り場は建物正面の広場の中にぽつんとあった。
9世紀にアラブ人が造り始めて12世紀以降にノルマン王達が拡張したのでアラブ、ノルマン、ビザンチンの様式が混合しているという。
この建物は非常に大きく、北側はヌオーバ門の方へ繋がっている。
内部の回廊。宮殿の中は広く、公開されている部分とそうでない部分があって見学順路が分かりにくい。
パラティーナ礼拝堂
ノルマンニ宮殿の中でもここは必見。回廊の2階の廊下から入ったところにある礼拝堂。12世紀に作られ、パレルモで最も美しいと言われる遺産。
柱の上部から梁、天井にかけての黄金色のモザイクは午前中に観たモンレアーレの大聖堂と双璧か?
後で気がついたのだが、天井のモザイクだけでなく、アラベスク模様の大理石の床も見どころだったが上ばかり見て見逃した。撮った写真の椅子の間から見える床の一部を見て想像するだけ。
サン・ジョヴァンニ・デッリ・エレミティ
ノルマンニ宮殿の南側にある元教会。元々あったイスラム建築の上に12世紀に作られた教会だが、今は教会として使われていない。アラブ・ノルマン遺産の一つとして世界遺産に登録されている。
入ってみると壁やアーチで区切られた庭園のような雰囲気。
パラティーナ礼拝堂の華々しさと打って変わって建物は積んだ石材がそのまま見え、余分な装飾は一切ない。
庭園を取り巻く回廊の柱は2本セット。アーチの部分もアラブ風。
この教会の屋根のドームは赤く塗られていた。
ポルタ・ディ・カストロ通り
朝はヴィットリオ・エマヌエーレ通りを歩いてきたが、帰りは細い道を通ってみようと適当に選んだのがポルタ・ディ・カストロ通り。
何か特徴があるという訳でもなく、ごく普通の通り。
どんどん歩いていくと、鉢植えが多い区画など、景色はすこじずつ変わっていく。
Palazzo Conte Federico
途中、脇道に入ってみると、午前中に到達できなかった「Palazzo Conte Federico」だった。ここは現存する貴族の宮殿で、ここに暮らす伯爵一族のガイドで見学できるのだが、あいにく見学時間外。残念ながら、外から建物を眺めるだけ。
バラッロ市場
朝にチーズを買った市場に到着。
もう午後なので、一部の店は店じまいモード。
ブラッド・オレンジが1kgで1ユーロと格安。何個か選ぼうとしたら店のおっちゃんに勝手に触るなと言われた。
買ったオレンジは味気ないレジ袋ではなく、大きめの紙をクルッと巻いて袋状にして、上手に包んでくれる。なんか良い感じ。
ホテルまで街歩き
ぶらぶらと歩いてホテルへ帰る。パレルモの町並みは広めの通りで立派な門構えの家が並ぶところもあれば、
暗くなってからは行きたくないような細い道が入り交じる。
思ったよりも落書きが多い。パレルモに2泊3日の滞在の間、特に危ないことには遭遇しなかった。
プレトリア広場まで戻ってきた。日本にも昔あったオート三輪。
午後のクワトロ・カンティ。
ヴィットリオ・エマヌエーレ通り。
Ferro di Cavallo で晩ごはん
ホテルから歩いていけるところにあるレストラン「Ferro di Cavallo」へ行く。
旅行者らしい人も居たが、地元の人で賑わっていた。予約せずに行ったが、早い時間だったので待たずに入れた。
とりあえずハウスワインをカラフェで注文、サイズが普通のボトルくらいある。
テーブルクロス代わりの紙がメニュー。アンティパストが5ユーロ、プリモが6ユーロ、セコンドが8ユーロの均一価格。安いけどとても一人で一人前食べられそうにないので、2人で一人分を分ける。
カポナータ。かなりしっかり煮込んであって美味しい。
太刀魚のソテー。チーズとパン粉を巻いてある。太刀魚は市場でもよく見かけたのでシチリアでは定番の魚らしい。
イワシのパスタ。粉チーズでなくパン粉を振りかけてあるのがシチリア風。
ドルチェのメニュー。レモンシャーベット以外は全部3ユーロ均一。
シチリアの伝統菓子カッサータ。
カンノーロは筒状ではなく、リコッタクリームの上にブロークンが乗っかって出てきた。
人気店らしく、帰る頃には肌寒いのにテラスも満席。待っている人もちらほら。