連休中に遠出をする予定はなかったけど、せっかくなので普段行かないところへ行ってみようということで酒蔵見学を思いつく。「澤乃井」ブランドの日本酒を東京都内で造ってる小澤酒造で酒蔵見学をやっているのを知っていたので2日前に11:00開始の組に申し込んだ。
目指す小澤酒造があるのは青梅線の沢井という駅、自宅から約2時間位。中央線の青梅行きの快速に乗り、青梅で4両連結の列車に乗り換える。
休みの日なのでハイキング姿の乗客で電車は満員状態。青梅から6駅程度で沢井駅に到着。
到着した時刻は無人駅状態で、改札らしきところにはSuicaの機械が1台ポツンとあるだけ。これにタッチして出る。
これが沢井駅全景。駅で上下線がすれ違えるようになっているが、線路は単線。
駅を出たところにある案内掲示板。駅周辺の主要な建物は全て小澤酒造または小澤酒造経営のレストランなど。それ以外はいくらか住宅があるだけで、コンビニ一つない。
小澤酒造の裏手から青梅街道に面した正面へ回る。
酒蔵の入り口らしきところ。門柱の看板は味のある書体。
酒造見学の受付は向かい側の売店。ここらでは青梅街道も片側一車線の地方道に過ぎないが、見学者の往来のためにか地下道が作られている。
地下道をくぐり抜けると、脇に湧き水があり「仕込水」の表示あり。
多摩川端にある澤乃井園の売店で酒蔵見学の予約をしてあることを告げて、受付票を受け取る。
すこし時間があったので、まんじゅうを買う。
澤乃井園の隣りにあるのがままごと屋。
その脇には対岸へ渡る吊橋がある。
多摩川もここまで上流に来ると川幅が狭く流れが速い。ボート遊びをする人たちが通り過ぎていく。
集合時間が近づいてきたので再び地下道で酒蔵へ戻る。入り口には菰かぶりが積んである。
この部屋が集合場所。1回の見学者は30名。ここで日本酒の作り方の概要と小澤酒造についての解説を聞いてから、見学に出発。
最初に見せてもらったのが元禄時代に作られた蔵。写真では右半分が古い時代のもので、現在でも酒の貯蔵用タンクが置かれている。
タンクに書かれている番号は、上段がタンク番号で、下段が容積。写真のタンクは8109リットルある。タンクによって容積が微妙に違うのは内側の琺瑯の厚みが違うため。酒税法で税金の対象となるので容積の管理が必要になる。
次に見せてもらったのがもろみを絞る上槽機。ここはガラス越しの見学。 このひだにもろみを入れて空気圧で圧して絞る。残ったのが酒粕。今年の新酒は仕込中で初めて絞るのは来月なので今は動いていない。
お米のサンプル。左から山田錦、比較用の普通の食用米、米ぬか、米粉、精米後の米。この酒造では、兵庫県三の山田錦、五百万石などを使っているとのこと。
1997年からの大吟醸酒、純米吟醸酒、純米酒などが貯蔵されている貯蔵棚。これらは販売用で実際販売されている。
貯蔵された酒は琥珀色を帯び、ボトルにつけられたタグも過ぎた年月を思わせる。
小澤酒造は2つの水源を持っていて、写真はそのひとつ。ここから横に掘られたトンネルの先に水源がある。
井戸の水。見学用なのでガラス窓で遮蔽されている。ガラス窓をを取り付ける前は、サワガニがよく歩いていて蔵の中まで入って来ていたという。小澤酒造/澤乃井のロゴはサワガニのデザイン。
これで見学は終了。最初の待合場所へ戻ってひやおろしを試飲させてもらう。
味は割りとあっさり目。今風の人気銘柄と比べると、やや昔風の味。
試飲が終わるとちょうど昼時なので、澤乃井園へ行ってみる。朝に比べると人が増えて賑わっている。
ままごと屋へ行ってみると限定数のランチの定食は売り切れ。仕方なくもう一つの豆らくに行ってみる。
ここも満員でしばらく待たされた末にランチのセットをいただく。酒のあてによさそうなおかずやけど、後で利き酒に行くので、ここではお酒なし。
利き酒は最初に見た仕込水の標識横の建物の中でやっている。
メニューにあるのは12種類。価格はおちょこ付きのものなので、2杯めからは100円引きとなる。
まずは、「梵」と「純米大吟醸」。味は悪くないけど、好みのタイプとちょっと違う。
そして、気になっていた貯蔵酒の「蔵守」。1997年の大吟醸。
古酒らしい色合いと香り。飲んでみるとけっこう癖があって好き嫌いが分かれそう。
ここでは各種ロゴ入りグッズも売っている。
澤乃井のお酒のタイプが自分の好みと違っていたのは残念やけど、山間の空気がきれいなところで半日のんびりできたのは良かった。