映画レビュー
今年83歳のシャーリー・マクレーンと68歳のジェシカ・ラングがまだ元気なところを確認する映画。
シャーリー・マクレーンに関しては、ビリー・ワイルダー監督の2本「アパートの鍵貸します」と「あなただけ今晩は」の2本でもう十分値打ちのある女優と思っているので、それ以外の出演作がどんなにひどくてもOKという気分。
ジェシカ・ラングはデビュー作がキング・コングだったので、見た目だけの女優というイメージ。ところが「郵便配達は二度ベルを鳴らす」でけっこうやるやんと思ったら、翌年の「トッツィー」でアカデミー主演女優賞を獲ってしまう頑張り屋。
シャーリー・マクレーンは元々美人というより愛嬌があるタイプだったが、今は昔の面影が多少あるものの年相応の貫禄がついたおばあちゃん。ジェシカ・ラングは歳の割には若く見えるが、首筋のしわとか歳を感じさせる。
映画自体はかなり荒っぽい筋立て。エヴァ(シャーリー・マクレーン)の夫の死亡保険金5万ドルを保険会社が間違って500万ドルにしてしまったのを良いことに、友だちのマディ(ジェシカ・ラング)と一緒にカナリア諸島へ遊びに行って散財するという話。最後は丸くおさまってハッピーエンドとなるが、それはエヴァがカジノでたまたま稼いだ数十万ドルがあったからで、ご都合主義と言わざるをえない。
まあ、コメディなのでなんとか見れるが、冒頭の葬儀シーンで自分の身内の葬式でもないのにジェシカ・ラングが泣きまくるとこなどコメディ仕立ての演出にイライラさせられる。
娘役のデミ・ムーアは地味な役柄でもったいない配役。他に、観るべきところがないままなんとなく見終わってしまった。シャーリー・マクレーンとジェシカ・ラングがまだ元気で良かったという映画でした。
予告編
2017年に観た映画
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