今日の映画 – 100歳の華麗なる冒険 （The 100-Year-Old Man Who Climed Out the Window and Disappeard）

ミレニアム以来ひさしぶりのスウェーデン映画。あんまり期待していなかったけど、思ったより良かった。

100歳になった主人公が老人ホームの窓から抜けだして、偶然手に入れた大金と珍道中するという話。 その道中で知り合って道連れになる人たちもちょっと変わったところのある人たちばかり。大金を取り返そうとするギャングは見かけはワルそのものやけど、間抜けで失敗ばっかりする。

ギャングとの追いつ追われつの現在時刻での進行に主人公の過去の回想シーンが挟み込まれる。 それによって、主人公が、かつては爆破マニアであったことから次々と「人脈」がつながって、フランコ、スターリン、トルーマン、アインシュタインなどの歴史上の登場人物と面識があったことが分かってくる。

映画そのものは笑いを取るシーンも多いけど、主人公がナチスの優生施策の対象として手術されるシーンなどもあるし、ギャングたちがヘマをして簡単に死んでしまうところが日常的に描かれていて単なるコメディとはちょっと違う。 歴史上の有名人の特徴が極端に誇張されていてるところなど、風刺を満載した映画というところ。

出演者は知らん人ばっかりやけど、主演のロバート・グスタフソンは青年時代から100歳までを演じている。特に、100歳の役では、ちょっとボケが混じったような飄々とした演技で、この映画自体に「チャンス」と「フォレスト・ガンプ」を足して2で割ったような独特の雰囲気を与えている。

この手の映画はこじんまりとまとまるのが多いけど、この映画は途中から象が逃避行に加わったり、その象ごとスゥエーデンからインドネシアのバリへ飛んだりとか、ストーリーも意外にダイナミックで面白い。

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