映画レビュー
キアヌ・リーブスは、「マトリックス」シリーズのネオ役で記憶に残る俳優ではあるが、おそらく名優と言われることはないだろうし、主だった賞を取るような気配も全くない。そういう、俳優としての「名誉」に一瞥をくれることもなく、ひたすら自分の好きな映画で好きな役を演っているのも立派といえば立派。
この映画はタイトルにある通り、シリーズ物の第2作。前作を観ていないが、続編を作るくらいならそんなに悪くもないだろうと観てみた。キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋の役で、裏社会のしがらみや、復讐やらで映画を通して殺しまくる。殺した人数を勘定していないが、ざっと100人くらいか? このほとんどは、下っ端のボディーガードや殺し屋で、キアヌ・リーブスを狙って返り討ちにあった人たち。延々と殺し続けるので、見ていて飽きる。
そもそも、伝説の殺し屋なら、無用の殺しをやらなくて良いように振る舞って然るべしと思うが、敵の多い方へ行くし、潜入できずに見つかるし、素人すぎる。格闘シーンは、派手に銃器を使うところが多いが、一本背負いや飛行機投げなど素手で戦うところも多い。そして、素手の場合は、約束事ではあるが、相手も素手しか使わない。 そして、下っ端の100人は人格のない虫けらのように殺されていくのに、ボスキャラクラスの数人は、キアヌ・リーブスにやっつけられても何故か命は落とさない。
まあ、そういうところを突っ込む映画ではないと思うが、ちょっと荒っぽすぎ。キアヌ・リーブスが体を張って頑張っているが、格闘家のような切れもスピードもないので苦しい。あと、戦闘で顔に細かな傷を負って襟のところも地に染まっても戦い続けるが、ビジュアル的にもいまひとつ。
チャプター3はないとおもうけど、あっても観ることはないだろう。
予告編
2017年に観た映画
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