タイ料理のチャーハンは辛い料理が苦手な人でも安心して食べることができるけど、大昔にタイで仕事をしていた時に、タイ中部の地方都市で辛いチャーハンを食べたことがある。その店は、村の食堂みたいなところで、昼間でも薄暗い部屋にテーブルがいくつかあるだけ。あるとき、別の客が注文したチャーハンが作られている時にトウガラシの辛い煙が漂っていたので、同じものを食べたいと注文した。
出てきたのは、
- 見た目は真っ黒
- 具は挽き肉とガパオ(ホーリーバジル)だけ
- プリッキーヌ(タイの辛いトウガラシ)が大量に入っている
途中で冷たい飲み物を何度も飲まないと完食できないくらいの激辛やけど、不思議にまた食べたくなる味。料理の名前を聞いたら店のおやじが「カオ パッ ガパオ」と言っているように聞こえたけど、正しい料理名かどうかも分からない。 というのも、この町に住んでいた時に何度も食べに行ったものの、バンコクでこの辛いチャーハンを見たことがない。
なんとか再現してみたくてレシピを探しても見つからない。今年はベランダ菜園でガパオとプリッキーヌを育てているので手に入りにくい材料が揃っている。あとはお米が真っ黒になるような調味料を探してみた。タイの醤油は魚から作るナンプラーが有名やけど、大豆から作る醤油もあって名前もシーユー。シーユーには色が薄くて日本の醤油に似ているシーユーカオと黒くてドロっとしたシーユーダムというのがあることが分かった。このシーユーダムが怪しいと思って通販で購入。
取り揃えた材料は、こんなところ。
- にんにくとプリッキーヌのみじん切りを炒める。
- 豚挽き肉を投入して炒める。
- ご飯を投入してさらに炒める。
- シーユーダムを回しかけて、さらに炒める。
- ガパオの葉を混ぜ込んで、火を止める。
できあがり。
見た目はこんなんやったような気がする。味はプリッキーヌを控えめにしたので辛さ不足。記憶にある味と似てるような気もするけど、シーユーダムのほんのりと甘い後味が違うような気もする。
要は、記憶も曖昧でどの程度再現できたかも分からへんねんけど、まあ、それなりに美味しかったから良しとしよう。