映画レビュー
東京から大阪への引っ越しや、その他諸々の事情で、さらにコロナ騒ぎでブログから遠ざかっていたこと約半年。映画館もやっと営業を再開し始めたので久しぶりに観た映画でブログを再開。中断する前の最後の映画が奇しくも「ジョーカー」だったので、ハーレクインで再開するのも縁というもの。
DCコミックスの「DCエクステンデッド・ユニバース」の一連の映画に属するもので、直接にはマーゴット・ロビーが同じくハーレイ・クイン役で主演した「スーサイド・スクワッド」の続編にあたる。スーサイド・スクワッドでもマーゴット・ロビーはぶっ飛んでいたが、この映画でも健在。彼女は「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」、「ふたりの女王 メアリーとエリザベス」、「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」などで全く異なるキャラクターを演じ分けて才能のあるところを見せたが、前作と同様にこの映画でもハーレイ・クイン役を伸び伸びと楽しんでいるように見える。
映画の造りはまとまりがないというか雑な感じ。しかし前作のレビューでも書いた通り、「DCエクステンデッド・ユニバース」の1軍はバットマン、スーパーマン、ジョーカーたちで、この映画のメンバーは2軍。スーパーパワーをほとんど出さない生身の人間に近いからそ3軍かもしれないが、その雑草パワーを映画を通して撒き散らすところがこの映画の妙味なので、B級映画の雰囲気が似合う。ストーリーは荒っぽいが、例えばハーレイ・クインが単独でゴッサムシティ警察に乗り込んで警官をやっつけまくるところなど、現実味はないけど映像的にはイケてる。
マーゴット・ロビーの脇を固めるメアリー・エリザベス・ウィンステッド、ジャーニー・スモレット=ベル、ロージー・ペレスはいずれも有名ではないが、それぞれ個性的で脇役としては十分。映画の最後でこの3人が組んで「Birds of Prey(猛禽)」を結成するが、これはDCコミックスに登場する女性のスーパーヒーローチームの名前。前作でハーレイ・クインはおっさんともチームを組んだが、本作ではこの3人が絡んで主要登場人物となるので輝いているのは女性ばっかり。方や男は消耗品のようなキャラしか出てこず、やられっぱなし。敵役のシオニスにユアン・マクレガーを充てたのはキャスティングの賑やかしになったが、持ち味を出せずにもったいないことになった。
いずれにせよ、この手の映画は出来不出来をどうこう言うよりも、好きか嫌いかが大事。で、次回作を期待。
予告編
2020年に観た映画
(準備中)