映画レビュー
「くるみ割り人形」というとチャイコフスキー作曲の音楽とバレエを連想するが、どういう筋書きなのか知らずに観に行った。帰ってから調べると「くるみ割り人形とねずみの王様」という童話が大元の原作で、それがバレエ化されたことが分かった。ついでに原作とバレエのストーリを確認すると、観てきた映画とは全く異なることが判明。つまり、この映画は「くるみ割り人形」を原案とした別の物語ということ。もちろん、バレエ映画でもないが、バレエ界でのトップクラスの二人、ミスティ・コープランドとセルゲイ・ポルーニンが踊るシーンがある。
独自の筋書きであるが、逆に「くるみ割り人形」の予備知識は全く必要ない。堅実なストーリーの組み立て、キャスティング、実写とCGの融合など、ディズニーが作るとこうなるというようなファンタジー映画。公開時期もクリスマス・シーズンで、大作ではないが押さえどころを押さえて外さないという感じ。
出演者も、モーガン・フリーマン、ヘレン・ミレン、キーラ・ナイトレイと主演を張れる役者をサブに並べてこのクラスの映画としては豪華。モーガン・フリーマンは友情出演程度の出番やったけど。シリアス・ドラマではなくファンタジーなのでヘレン・ミレンもキーラ・ナイトレイも肩に力が入らず役柄を楽しんでいるような雰囲気。特に、キーラ・ナイトレイはちょっとエキセントリックなキャラクターで従来のイメージと違う一面を見せていてよかった。
主演のマッケンジー・フォイは初めて見る女優と思っていたが、4年前に「インターステラー」でマシュー・マコノヒーの娘役をやっていた少女。18歳でまだ出演作も数えるほどしかないのに主演に抜擢されるとは強運の持ち主か?
予告編
2018年に観た映画
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