今日の映画 – プリズナーズ（Prisoners）

映画についての予備知識なしで観に行く。公開前に映画館で予告編を見た記憶がないので、配給元もネタバレしないように気遣っていたのかもしれない。

映画は子供の誘拐事件が発生して、捜査担当の刑事、被害者の親、容疑者などが入り混じって進んでいく。2時間半と長めの映画やけど、話の展開のテンポが良く、軽快なカメラワークで時間を感じさせない。

子供の父親役のヒュー・ジャックマンは「レ・ミゼラブル」で狼男以外の役もできる才能を証明してみせたが、この映画でも、家族を守らなければならないという信念を持った父親を達者に演じている。

映画は、子供を思う父親に気持ちは認めつつも、そのためには何をやっても許されるという手前勝手な考えと行動には批判的な視点で描かれる。この父親が信心深いことに加えて、よっぱらいで道を踏み外した牧師なんかも出てくるので、宗教に対しても複雑な思いが込められているように感じる。

タイトルの「Prisoners」も、誘拐された子供たちのことを指すと考えるのが普通やけど、考えようによっては容疑者やラストシーンのとこなどの囚えられた人たち全てを指すのかもしれない。

刑事役のジェイク・ギレンホールは「ブロークバック・マウンテン」、「マイ・ブラザー」とええ感じで来て、この映画でも好演。

全体として良くまとまっているし、事件の真相を推理する愉しみもある。 脚本もよく出来ているけど、一点腑に落ちなのは拘束した容疑者絡みでの事故のところ。ちょっと無理があるように感じる。

あと、映画の中で子供たちが歌っていたジングルベルの替え歌の歌詞は、

Jingle bells, Batman smells,
Robin laid an egg,
the Batmobile lost a wheel
and the Joker got away.

Tranler

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