今日の映画 – ヴェノム(Venom)

Venom

映画レビュー

「ヴェノム」って聞いた区とあるなと思ったら、サム・ライミのスパイダーマン3のヴィランとして登場済。宇宙から来た生物でスパイダーマンに取り付いて黒いスパイダーマンになる。不良になったスパイダーマンがその後改心して追い払われるが、近くにいた性悪の記者エディ・ブロックに取り付いてヴェノムになるという話やった。

コミックでもスパイダーマンからスピンアウトしているが、スピンアウトの映画版がこの映画。映画にはスパイダーマンは出てこず、地球へやってくる背景とか取り付く経路とかが違うが、この映画でも最終的にエディ・ブロックに寄生してヴェノムになる。エディ・ブロック役はトム・ハーディで、主人公に格上げになったお蔭で良い人として登場。

マーベル物の例に漏れず、最新CGを駆使したSFXてんこもりでテンポよくすすんでいく。特に後半の戦闘シーンは、エディとマッドサイエンティストのドレイクにそれぞれヴェノムとライオットという宇宙生物(シンビーオートというらしい)が取り付いたり、離れたり、形を変えて戦うところは迫力あり。一方で、ストーリが単純化されていて、悪役ははっきりしているところなどもコミック原作らしい。あまり深く考えず、素直に楽しむ映画。

マーベル・コミック原作の映画の多くはディズニーの傘下に入ったマーベル・スタジオが制作しているが、この映画はソニー・ピクチャーズの映画。かつてマーベルが業績不振だった時にコミックの映画化権を一式を格安で売り込みに行った際に、ソニー・ピクチャーズはスパイダーマンだけ買って、その他は要らんと言ったらしい。ヴェノムはスパイダーマンからのスピンオフなのでおまけで付いていたということか。結局得したのはディズニー。

コミック原作の映画の主演というと1.5~2級の俳優向けの役という感じがあったが、ベネディクト・カンバーバッチやトム・ハーディが普通に出演するようになったのは隔世の感がある。財力のあるソニーやディズニーがギャラをはずんでキャストを充実させ、CGのレベルも上がるのは悪くない。が、同じような映画が増えすぎるのもどうかなというのは考えすぎか?

制作はソニーでも、エンドロールのあとにおまけ映像があるのはマーベルのしきたり通り。エディが取材に行く囚人の正体が不明で何が何やら分からないが、次作でヴィランとしてヴェノムの強敵になるらしい。

予告編

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