今日の映画 – 天才スピヴェット （The Young and Prodigious T.S. Spivet）

アメリのヒットで「アメリの監督…」と言われることの多いジャン＝ピエール・ジュネ監督の最新作。

下調べせずに映画館へ行ったら3D上映やった。3Dも初期の頃はこれでもかとムキになって立体視させるような造りの映画が多くて目が疲れたけど、最近の3Dはほどほどの使い方になってずいぶんと見やすくなった。

ライフ・ラーセンという作家の原作は小説というよりも絵本のようなものらしくて、主人公の想像したことが挿絵で入っているらしい。映画化に当っては、この挿絵の部分を3Dで浮き上がるように表現しているという。

映画の中では、スピヴェットがスミソニアンからの受賞のためにアメリカを横断して無賃旅行するところでは、途中の風景が美しい。ただし、撮影はカナダで行われたらしい。

風景に限らず、映画を通して色使いはこの監督独特で引き込まれる。一方、ストーリーはシンプルで、スピヴェットの両親が子供が猟銃で遊んでいるのを容認していたところなど、現実的とちゃうなと思うところもある。後半、スミソニアンに行ってから、打算的な大人にスピヴェットが引き回されるところなんかも、少々やりすぎの感じ。

とはいえ、この映画はそういうとこを突っ込む映画やなくて、単純いジャン＝ピエール・ジュネの世界が好きか嫌いかというもんやと思う。

スピヴェットが1人で旅に出る際に荷物に加えたもののひとつに雀の骨の標本がある。なんで雀かは後ほど分かる。聞いてみたら、どうってことない話しやけど、こういう細かいところも絵本的。ただし、映画の中での雀の骨は、雀というには大きかったけど。

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