今日の映画 – シェイプ・オブ・ウォーター(The Shape of Water)

The Shape of Water

映画レビュー

今年のアカデミー賞で、作品賞、監督賞、作曲賞、美術賞の4つの賞を獲得。受賞は逃したが、主演女優賞、助演男優賞、助演女優賞、脚本賞、録音賞、撮影賞、衣装デザイン賞、編集賞にもノミネートされていたということは、俳優、脚本、撮影、音楽、美術・衣装、編集と死角がない出来栄えで、映画を観ても、作品賞と監督署受賞につながったと納得できる。

そういう意味では全方位的にバランスの取れた映画だと思うが、細かなところまでよく考えられた映画だと思う。例えば、半魚人のような生物は少々気持ち悪い。しかし、その気持ち悪さを目をそむけたくなる手前に抑えている。これが、その後の観客の半魚人に対する同情と共感のようなものを阻害しないだけでなく、主演のイライザ(サリー・ホーキンス)が半魚人に愛情を抱くことをなんとか納得できる要因になっている。

アカデミー主演女優賞は「スリー・ビルボード」のフランシス・マクドーマンドが強力すぎて逃したが、サリー・ホーキンスが獲っていてもおかしくなかったと思う。けがで声帯が傷ついて声を失ったということになっているが、3本の傷跡が喉ではなく首の側面にあるのが変だと思っていたら、これがラストシーンで効いてくる。

脇役には実力派のリチャード・ジェンキンスとオクタヴィア・スペンサーと万全の配役。オクタヴィア・スペンサーは、「ヘルプ〜心がつなぐストーリー〜」、「ドリーム」そして本作の流れで名脇役のパターンができてきた感じ。その分、飽きてきた感もあるが、安定感は十分。

あら捜しをしても穴が見つからない映画で、反面、褒めるには事欠かないが、個人的に好きなのは映像。舞台は1960年代で、イライザの住むアパートのレトロな感じや、勤め先の宇宙センターの施設や廊下の薄汚れた感じなど、CGではなく丁寧にセットを作って光の当て方を考えて撮影しているように思う。

タイトルの「シェイプ・オブ・ウォーター」の意味を考えてみたが、監督のギレルモ・デル・トロ自ら語っているビデオがあったので、答えはこちら。

予告編

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