今日の映画 – 私は、マリア・カラス(Maria by Callas)

Maria by Callas

映画レビュー

有名なオペラ歌手として名前は知っているが、どういう人だったのか知らなかったマリア・カラスのドキュメンタリー映画。オペラのことを良く知らないので、なんとなくヨーロッパの人だろうと思っていたが、ギリシャ系アメリカ人だったというところで予想はハズレ。アメリカ人とオペラってあんまりイメージ繋がれへんもんね。

40年も前に亡くなっている有名人なので既に語り尽くされているのかと思ったら、この映画の映像、音源、手紙などの素材の半分以上は未公開のものというから、監督をはじめ制作のスタッフはかなり頑張って材料を集めたものと見える。映像の一部はモノクロから当時の写真を元にカラー化したものもあるらしい。マリア・カラスを良く知らない者にとってはさほどインパクトはないが、ファンにとっては嬉しい驚きの映画なのかもしれない。

映画の原題は「Maria by Callas」。そのタイトルの通り、映画はカラス自身のインタビューや出演したテレビ番組での肉声、そして自叙伝やプライベートな手紙の朗読だけで構成されていて、第三者のナレーションなどを含んでいないところが特徴。もっとも、朗読するには本人はとうの昔に亡くなっているので映画「永遠のマリア・カラス」でカラスを演じたファニー・アルダンが読んでいる。特に手紙はかなりプライベートな内容で、どうやって手に入れたのかなと思うような内容。

一方で、私生活を映した一部の貴重な映像を除けば、舞台でのパフォーマンス、あるいは劇場から出てきたところで記者に囲まれているような映像がほとんど。舞台の映像は個人が勝手に撮影したものも含まれているらしいが。たしかに、オペラを知らなくても、歌っているところは凄いなと思わせるものがある。

映画の前半が歌手カラスの生い立ちから成功までの物語なのに対して、後半は人間関係のあつれきやスキャンダルの話になっていく。ギリシャ人の大富豪オナシスとの関係がオナシスがケネディ未亡人のジャッキーと結婚して破局に至ったことぐらいは予備知識として知っていたが、細かなところは当然知らない。映画では、オナシスの裏切りを知って激しく罵るところや、それでも未練が残っているところ、そして最後には取り戻す一連の流れを生々しく見せている。

ドキュメンタリーとしてはかなり力をいれて作っていると思うが、この映画の評価はマリア・カラスに対してどれくらい思い入れがあるかによって変わってくるはず。オペラを良く知らない身にとっては、程々というところ。

予告編

2018年に観た映画

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